いちご園の終わりと新しいイチゴ
ナコンラチャシマ県のマシュマロいちご園も、もうそろそろ終わりだ。
写真のように枯れてはいないが、もう花は咲かず、実もほとんど成っていない。
今週末で終了して、片付けに入るそうだ。
日中の気温は34度を超え、いちごは間もなく枯れる。
ポンプとウオーターシステムを回収して、掘建小屋を撤去するが、いちご達はこのまま放置される。勿体無いような話だが、彼女のお兄さんの話では、どうせソンクラーンには枯れてしまうのだそうだ。
今年の秋もここでいちご園をやるのかどうかは未定だが、多分やらないそうだ。近くの別の場所に引っ越す可能性が高く、すでに場所も借りている。
今回も日本から戻ってくる際に、僕は日本の四季成りいちごを試験的に持ち込んだ。全部で42株。重かった。
これを上手くパッキングしてスーツケースに入れるのはなかなか大変だ。僕のスーツケースの重さは24.5kgになってしまい、重量オーバーとなったが、なんとか今回だけはということでそのまま飛行機に乗せてもらった。本来スーツケースに入れるはずの衣服類は紙袋に入れて手持ちとなった。
下のは、温室育ちなのか葉が青くて綺麗。しかも花がピンク色。
ピンクの花が咲くいちごはタイではまだ珍しいので、綺麗にポット植えすれば、観光客には人気が出るかも知れない。
品種としては、この時期に購入できたものに限られるので、以前から試してみたかった新品種は含まれていない。
寒い日本から急に暑いタイに来たものだから、びっくりしたのか、この後いきなり花が咲き出した。
ピンクの花を見て、マシュマロちゃんは嬉しそうだった。
日本で開発されている四季成りイチゴは、温度や日照時間の制限が外れて(弱まって)、夏の終わりから秋にかけて、つまり通常のイチゴのない時期にもイチゴが成るという代物だ。これがタイでも成功すれば、競争力はバッチリなのだが、どんな四季成りイチゴも、さすがに気温32度超えでは実はならないようだ。四季成りでも特に暑さに強くなっているわけではなさそうなので、タイの暑気には実がならないどころか、枯れてしまう恐れがある。
そこで3月末にマシュマロいちご園を引き上げて天空の村に帰るときに、持ち込んだ四季成りいちごも天空の村に引っ越して、そこで命を繋ぎ、子孫を増やすことになる。
問題は、誰がそれをやるかだ。
きっといろんな病気が出るので、それに正しく対処出来る人でなくてはならない。
いくつかある品種を混ぜることなく増やす必要がある。
更に一番コントロール困難なのは、できるだけ盗まれないようにすること。
というわけで、新しいイチゴの実を見るまでの道は遠い。
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