新投資奨励政策  

タイ投資委員会(BOI)によると、1~11 月の投資申請額が前年同期比7.8%減の7,662 億バーツ(約2兆7,850 億円)に、申請件数が14.7%減の1,388 件になった。BOIが今年の目標に設定していた7,000 億バーツは達成し、通年では8,000 億バーツを超える見通し。


業種別内訳は、

  • サービス・インフラ    390 件 2,912 億バーツ
  • 金属・機械・輸送機器   289 件 2,161 億バーツ
  • 化学・紙・プラスチック  162 件 987 億バーツ
  • 電気・電子        225 件 539 億バーツ


日本は国・地域別で1位を維持したものの、前年同期比48.0%減の119 億バーツと落ち込んだ模様。

対照的に、欧州連合(EU)は10.9 倍の370 億バーツ、台湾は3.5 倍の39 億バーツ、米国は2倍の8億バーツにそれぞれ急伸した。

日本の落ち込みが激しい。

 

タイは旧来、安く製品を生産する工場を設置することを目的にした投資が大きかったが、時代は変わってきた。人件費の高騰と、安い生産拠点よりも高度技術生産拠点、あるいは市場としての魅力が上昇してきたと言える。

タイ政府のニーズも当然変わってきており、近代的な産業への投資を奨励する意向が強くなった。

先日、軍事政権による新投資奨励政策が発表され、その説明会が開かれたので参加してきた。

それによると、新投資奨励政策の目的は以下の6点。

  1. 国の競争力を向上させるために投資を奨励する。
  2. バランスの取れた持続的成長のため、省エネまたは代替エネルギーを使用する環境にやさしい事業を奨励する。
  3. サプライチェーンを強化するために、各地域の可能性に一致する投資クラスターの創出を奨励する。
  4. 地域内の安定に繋がる地方経済を強化するため、南部国境県での投資を奨励する。
  5. 近隣諸国との経済連携、およびアセアン経済共同体(AEC)への準備のため、特別経済開発区、特に工業団地内外の国境地域での投資を奨励する。
  6. タイ企業の競争力を高めるため、タイからの対外投資を奨励する。

これを受けて、政策の大きな変更点としては

旧来

  • 地域分散政策、つまりゾーンによる恩恵の区分け。
  • 重要産業、戦略的分野では、投資地域に関わらず最大限の恩恵を付与。

新BOI政策

  • 基本恩恵として、業種別による恩恵を設定。
  • 上記に加え、メリットによる恩恵を加算。
  • ゾーンによる恩恵の区分けの撤廃。

という形に変更された。

基本恩恵はA1-A4とB1, B2からなり、メリットは

  • 競争力向上
  • 地方分散
  • 産業地区開発

に貢献するかどうかで判断される。ソフトウエア分野、高度技術を使った高付加価値製品の製造、およびそれらの研究開発に対して、高いメリットが与えられる。

地域ゾーンによる恩恵の区分けは撤廃されたが、経済格差や宗教問題でトラブルの多い南部国境地域への投資は、地域分散へのメリットがあるということで、特別に扱われる。(南部国境地域とは、ヤラ県、パタニ県、ナラティワー県、サトーン県、ソンクラ県)

なお、この新投資奨励政策は、来年1月1日の申請分より適用されるとのことで、従来受けていた恩恵には変更はない。

農業分野、医療機器分野でのBOI申請の可能性を探るために勉強してきたわけだが、北部地域への恩恵がなくなったこともあり、残念ながら条件に適応するプロジェクトは当面出せそうにないことが分かった。

 

 

 

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