結婚披露宴に行ってみた
僕は結構式(披露宴)が大の苦手で大嫌いである。
自分の結婚式の時も、終わった時に死ぬほどホッとした。
あのわざとらしいスピーチと涙。思わず貰い泣きしてしまうところが、更に嫌いにさせる。
だから、この30年間、結婚式の誘いは可能な限り断ってきた。仕事の関係で招待されそうになると、招待される前に断ってきた(招待されてからでは気まずいので)。
どうしてそんなに嫌いなのかと言うと、過去に大失敗のトラウマがあるからだ。
25年以上前のこと、東大出のかわいい部下の結婚式に招待され、スピーチを頼まれた。僕は場を盛り上げようと、面白おかしく彼らのなりそめやエピソードを暴露した。
「大学をサボってコンビニでお菓子やビールを買い込み、日中は時間無制限の湯島のラブホに行っていた」などなど。
これが大バツだった。新婦の家系はカトリックで、そういうことはタブーだったのだ。弊会の時に、美しい顔の新婦に睨まれた。その目がフラッシュバックのように思い出される。
しかし、今回プーから彼女の姪の結婚式に出てくれと誘われ、僕は断ることが出来なかった。タイの披露宴の様子を見てみたかったというのもある。
近所のホテルで開かれた披露宴は、20年前の日本を思わせるものだった。
天井の高い大きな会場。400人分の円卓。そこにプロのカメラマンが6人も。
司会者のカップルに、スポットライト。業務上の上司や、地方の偉い人のごあいさつ。泣かせる生い立ちやなりそめビデオ。西洋風の5−6段もあるプラスチックのウエディングケーキカット。そしたら、ケーキからシャボン玉がいっぱい出てきた。何もかも、大嫌いだった披露宴のまんまだった。
一応、正装して行った。このネクタイはマシュマロちゃんが買ってくれたもの。
ケーキカットでシャボン玉。子供たちには受けた。
ブーケ投げ。何もかも同じ。ブーケは飛びすぎて、欲しがる娘たちの頭上を超え、後方の8歳位の少女のところに飛んだ。
参加者は、三々五々帰ってゆく。シメの挨拶はない。
料理とシメのないところだけがタイらしかった。円卓40以上。
費用は一人1000Bとのこと。僕は1000Bを包んで持っていったので、トントンということか。
こんな披露宴は、もう日本では絶滅したかもしれない。絶滅してほしいものだ。敬虔な仏教徒が、なんで白の西洋風ウエディング・ドレスなんだ(注;午前中はタイ古式の仏前結婚式が行われた)。
僕の息子は、もう結婚しているが、結婚式はまだ挙げていない。できちゃった結婚だったから。
僕の娘は、彼氏と同棲しているが、まだ結婚してない。
娘の結婚式で、娘から花束なんか貰ったら、号泣してしまいそうなので、このまま結婚式は挙げないで欲しい。
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Topic : タイ・バンコク
Genre : ForeignCountries