お役人とディナー
少し前、ナンとナコンパノムのタンブンに行った時に一緒に飲んだS氏。FDA(食品医薬品局)で躓いていることを話したら、
「俺が助けてやる」と言ってくれた。S氏は昔政府の役人だったらしい。
そのあと、S氏が仕事関係で僕の事務所に来た時に、困っていることをを談したら、その話を聞き終わらないうちに、彼は誰かに電話をかけた。彼の古い友人で、保健局に務めていて、政府のコンサルタントもやっている女性だという。
「俺はよく分からないが、きっとこの女性が助けてくれるから話してみろ。」
そう言って携帯を渡されたが、その時はこちらも相手がどんな人か分からず、しかも突然電話で説明と言われても、込み入った話は無理だったので、簡単な説明だけで終わってしまっていた。
しかし、その後もう一つ問題が付け加わり、このまま普通にFDAとやりとりしても拉致があかないと判断した僕は、S氏に
「この前紹介してもらった女性とディナーを摂りながら、ゆっくりじっくり相談したいと思うので、アポを取ってくれないか?」と頼んでみたら、
その日のうちにアポを取ってくれた。
そして昨日、S氏とその女性と会食をしてきた。S氏は背中からシャツが飛び出したままで、プールで9ゲームを楽しながら僕らを待っていた。S氏はいつも肩の力を抜いて悠々としている。僕よりかなり上手のプレイボーイだ。
S氏は、その後女性が来ても、それほど挨拶を交わすわけでもなく、相当古い友だちであることが分かった。後で聞いたら、20年来の友だちなのだそうだ。
現れた女性は、僕よりも年配に見えたが、背筋も伸びて、お化粧も嫌味のない程度に厚化粧で、すっきりとした服装で満面の笑顔を浮かべてやってきた。
とてもフレンドリーでお高く止まっていない。上品で好感が持てた。僕のイメージにぴったりである(?)
席に着くなり、仕事の話になった。
僕らは、分厚いドキュメントセットと実サンプルを見せると、
「これはタイにはまだないけれど、タイにもあるべき製品だわ。それが規制のせいでタイの国民に届かないのは問題ね。少しあたってみるから、諦めないで。」と言ってもらえた。
詳しくは書けないが、彼女はそれがないために多くの人が困っていることをしっかりと認識していた。僕はその部分をどう理解してもらおうかと思案していたのだが、説明は不要だった。
もう一つの製品の方も、どう対応すればいいか後日連絡すると約束してくれた。彼女の実力は不明だが、きっと役に立つ情報をくれると期待して、しばらく様子を見ることにした。また、モンと諸連絡を取り合えってもらえるように、メール、電話、ライン等を交換。彼女には、本件のみならず、今後いろいろな相談役になって貰えそうな感じだった。タイでは、友だちの繋がりが日本以上にものをいう。
食事の方は和やかに進み、約2時間半で閉会した。以前タイで売ろうと思って試験的に仕入れていた血圧計をプレゼント(液晶表示が日本語なので、タイでは医療機器として登録・販売不可)。その場でみんなの血圧を測ってあげた。お店の主人やウエイトレスの血圧まで。それが場を盛り上げてくれた。
食事の後は、一人で部屋で待っているマシュマロちゃんのために、料理の残り物を包んでもらって帰った。
- Related Entries
Topic : タイ・バンコク
Genre : ForeignCountries