オフィス決定
先々週と先週の週末に、自分の会社のオフィスを探すべく、事業家のナンと友人のプーのビルを見学して来た。
ナンが提供してくるという建物はラミントラ地区にあり、ナンが若い時に一人でTV関係の会社を立ち上げた時に、そこにオフィスを構え、そこで生活していたという。一部改装、清掃して綺麗になってはいるが、古い建物で、あまりいい印象は受けなかった。
プーのピルは、以前紹介したとおりだが、新築で広く、街の様子も賑やかだ。
それぞれの特徴を纏めてみると、
ナンのビル
良い点
- ナン所有の家であり、ナンが住んでいる家にも近いため、ナンと頻繁に会うことが可能。
- 家賃が15,000と易い。
- ナンの車を貸してもらえる。
- 更なる改修はナンの費用。
- エアコンも付けてもらえる。
悪い点
- ラミントラ地区は新しく開発されて来ているが、やや中央から外れた感がある。
- 車がないと生活できないし、何処にも移動できない。
- オフィスにしては、やや狭い。
- 前が道路で車の音がうるさい。
- 古くて余り綺麗でない。
- オフィス前に駐車場がない。
- 僕のオフィスにするために、お金をかけて一部改築清掃をしてくれた。その物件を断ることは、ナンの好意に背くことになる。
プーのビル
良い点
- 親しい友人であるプー所有のビルである。
- 新しくて広い。
- 来年開業予定のMRT新駅が徒歩圏。
- 駐車場がある。
- 徒歩圏内に買い物が出来るお店が沢山ある。
- 街の雰囲気が近代的。
- 家の前に駐車場がある。
- 私生活面でプーのサポートが受けられる。
悪い点
- 所在地がノンタブリであってバンコクではない。
- 家賃が25,000と高い。
- エアコンは自分の費用で付けないといけない。
- ナンのオフィスや家から遠く、ナンと頻繁に会うのは難しい。
- 私生活と事業の両面でプーからの干渉があるリスクがある。
- MRTが開業するまでは、車がないと何処にも移動できない。
特記事項
- プーはよく知った人にビルを貸したいために、入居希望者からの申し込みを断り、僕の起業を待っていた。
本当は、どちらの物件も自分のイメージとは違っていた。僕はラチャダーの大きなオフィスビルに自分のオフィスを構えるのが良さそうと思っていた。ラミントラにせよ、ノンタブリにせよ、バンコク中心部からは同じ程度離れている。シーロムやスクムビット地区に行くには、車以外に方法がない。渋滞さえなければ、車で20分で行けるが、渋滞があると1時間半近く見ないといけない。もっと都心にオフィスを持つべきなような気がするが、そうするとオフィス賃貸料が倍になり、更に住居用の部屋も別に考えないといけなくなり、費用がかさみ過ぎる。
仮にこの2つの物件からどちらか一つを選ばなければならないとすれば、どちらかと言えばプーの物件の方が気に入っていた。しかし、本当にそこで良いのだろうか、僕には自信がなかった。また、起業を支援してくれるナンの同意がなければ、プーの物件にすることは出来ないと思っていた。
そこで、プーの物件をナンにも見てもらうことにしたわけだ。プーのビルを見て、ナンはそこが大変気に入ったようで、「私のビルより良い」と言い、そこにオフィスを持つよう勧めてくれた。もう一つ気になっていた、ナンのオフィスから遠いことについては、「連絡は電話、メールがほとんどなので問題ない」とナンは言った。
バンコク中心部ではなく、少し離れた場所にオフィスを構えることについては、ナンは、
「事業が上手くいけば、その時にもっと良いオフィスに引っ越せばいい。初めからオフィスに大きな投資をする必要はない。」
と言う。まったく、その通りだ。
こんな感じで、ナンに背中を押されて、僕はノンタブリのプーのビルにオフィスと住居を構えることに決めてしまった。
1階をオフィス、2階を倉庫または会議室、3階を住居として使う予定だ。
年末に引っ越すことになると思う。
プーは僕の入居が決定して、とても喜んでいる。彼女の本職はインテリア・デザイナーなので、
「私が内装のデザインを考えてあげる。家具を買うのも一緒に行ってあげる。」
と言って張りきっている。こういう無形のサポートが僕には有り難い。
会社設立のための書類の用意も始まった。上手くいけば、来月には僕の会社が誕生する予定だ。
会社を設立し実際に仕事を始めるまでには、まだまだやることが沢山あるが、それは追々一歩一歩進めてゆくしかない。
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