芽が出て欲しい
Helianthus maximiliani又の名をMaximilian Sunflowerという花の種に悩まされた。
ヒマワリの一種ながら、無数の小さめのヒマワリ風の花が咲く背の高い宿根草である。
高さはなんと2~3メートル、幅は1~1.5メートルにも拡がり、乾燥や高温に強い。
低温にも強く、春には新しい芽が出てくるらしい。
ということは、タイの乾季にばっちし合う。枯れることなく、何年も花を咲かせ、どんどん大きく育っていく。 と想像した。
僕はこの花をタイでも日本でもアメリカでも見たことがない。(helianthus golden pyramidなら育てたことがあるが、それとは少し違う種みたい)
しかし、これこそ北海道フラワーパークが求めていた花ではないか!?
(普通のヒマワリはタイでは盛んに栽培されているが、花が美しい時期が僅か2週間しかないのと、花の方角が決まっていて、北海道フラワーパークでは後ろ向きに咲いてしまうことが分かっていたので不適だった。でも、Helianthus maximilianiは沢山の花を四方に長期間咲かせるので、いけると思った。)
そこで、LAZADAで約1200個の種を購入した。
「あんたの買う種は何時も芽が出ないからお金と時間の無駄。」とマシュマロちゃんは言って手伝ってくれない。
失礼な話だが、これは本当である。
LAZADAで購入した種は、8割型発芽不良。
日本で買ってきた種は、発芽はするが、気候が合わないのか生育不良で枯れる率が高い。
だから、第一期として600粒を自分で種蒔した。
しかし、1週間後、発芽せず。
良く見ると、ところどころ植えた種がほじくり出されて無くなっている。
ネズミの仕業だった。
頭に来た僕は連日トリモチのネズミ捕り(アース製で何時も使うやつ)を設置して、3~4日間で16匹のネズミをゲットした。
汚くて申し訳無いが、ざっくりこんな感じである。
その後、ネズミは掛からなくなったので、全部退治した様だ。
しかし、2週間経ってもMaximilian Sunflowerの芽は2つしか出ていない。
半分ネズミに食べられたとしても、300個残っているので、芽が2つと言うのは明らかにおかしい。
実際のところ、Lazadaで中国から種を買うと、発芽しないことが多いは事実。
でも、2個発芽したので、放射線で皆殺しにされた種ではなさそう。
そこで、10個の種を湿らせたティッシュに浸し、常温で2週間観察してみた。
その結果、発芽したのは1個のみ。
つまり、ネズミの被害は大きかったけれど、発芽が少ないのはネズミに食べられたからではないと気付いた。
それで、徐ろにインターネットで調べてみると、Maximilian Sunflowerの種は冬に発芽しないように、春化処理が必要だと分かった。
春化処理とは、水に浸して湿らせた種を3~8℃位の温度で(つまり普通の冷蔵庫で)、2~3週間低温に浸し、種に冬が来たことを知らせること。
種内部の化学変化の詳細は知らないが、春化処理は昔から良く知られた方法だ。
つまり、蒔いた種が発芽しなかったのは寒さにあってなかったから、と推察された。こういう性質は、栽培種では無くなっている場合が多いが、自然種ではしっかり残っていることが多い。冬前に発芽して冬に全部枯れたら種を残せないから。
そこで、残り300個位の種を水で浸して冷蔵庫に保管した。
2~3週間は長過ぎて待てないので、もう少し早くタイの気候の温度に戻して植えたいが、それで発芽率が何処まで上がるかは不明。
ということで、この先成功するかどうかは全くの未知数ながら、1つの可能性が見えたということで、今日の僕は上機嫌なのだった。
LAZADAのせいじゃなくて、自分の無知のせいだったかも知れないことが分かった。
成功したらアッパレ。