タダの岩
先月末の長雨で、砂利で固めてあった駐車スペースの地面が一部大きく緩んだ。
山からの地下水が吹き出して来て、地面の土を緩めたのが原因で、ここ数年なかったことだ。
周りの土は乾いて地面は固くなっているのに、地下から水が湧いてくる部分だけがいつまで経っても水浸しでグチャグチャ。
土が深いところまで柔らかいので、表面に砂利を撒いても、多分砂利の効果が出ない。
もっと大きな石や岩を大量に撒いて車で押し付けて均せば良くなるかも知れないが、大きな石を売ってるお店を知らないし、その前に買うお金がない。
だから、水が引いて土が固くなるのを待つしかないと思った。
しかし、マシュマロちゃんが、「こんなドロドロ地面じゃあお客さんが来なくなるから、何とかしてくれ。」とせがむので考えた。
その結果、絶妙なアイデアを思い付いた。
「川の向こう側に山からの岩や大きな石がいっぱいある。それらは借りてる土地のオーナーの土地なので、タダで使える(と勝手に判断)。しかも、先月の洪水で草が取り去られて岩がいっぱいある!」
ラムタコーンの山側は大小さまざまなサイズの岩がいっぱい転がっている。
こいつらを拾って来て軟弱な場所に撒いてみることにした。
ワーカーを呼んで岩拾いを手伝わせた。
大きな岩からげんこつサイズまで、拾えるものはどんどん拾ってピックアップトラックの荷台に積んだ。
一回当たり1トン位積んで、それを5回運んだ。
持って来た岩をタイアで凹んだところに投げ込む。
いっぱい詰めたら、今度は車で押し均す。これを何度も繰り返す。
基本的な発想と大量の岩がタダで使える点は正解だったと思う。
しかし、どんなに大きな岩を沢山撒いても、下の地面が粘土のように柔らかいと、撒いた岩が泳いでしまい、一向に土が締まらない。
「やっぱり水が引いて、もう少し地面が固くなるのを待つしかないな。」
と言うのが結論。