😫😫ストロベリー枯れた😫😫
還暦の誕生日の日、僕はマシュマロちゃんの勧め通り、何も考えずに一日を過ごした。正確には、一泊と半日。
仕事のことは本当に忘れてリフレッシュ出来た。
しかし、こともあろうに、来期を掛けて大切に育てていた四季なりいちご苗のことも見事に忘れてしまった。
一泊二日の休暇からカオヤイ農園に戻って愕然とした。
強烈な陽射しに、未だ幼いいちご株が乾燥してカラカラになっていた。
葉っぱを掴むと、お茶の葉みたいにパラパラと砕けた。
何も考えないにも程がある。どうしてワーカーに水やりを頼むのも忘れたのか。あるいは翌朝思い出して、水やりに来ることだって出来たはずなのに。
諦めの悪い僕は、「未だきっと枯れてない、水を与えれば、きっと再生する。」と自分に言い聞かせて、水やりしていると、今度はまたもや嵐がやってきた。
その嵐は過去2回の嵐を上回る凄さで、店を閉めて商品が濡れるのを防ぐのがやっとだった。
雨は怒涛のように地面を叩き付け、農園はあっという間に洪水になった。
そのうち、いちごのハリボテモニュメントが吹き飛ばされて、辺り一面が真っ白になった。
積乱雲が崩壊するダウンストリームだ。
僕はびしょびしょに濡れるのを覚悟で外に飛び出した。
その瞬間、バリバリという轟音を立てて直径50センチ高さ20メートルはある大木が目の前で倒れた。その大木は根株部分が虫に侵されて弱くなっていて、倒れるんじゃないかと心配していたところだった。
翌朝の様子。
大木は始め電線ロールのテーブルに当たり、その上の大切ないちご苗のプラグトレーを吹き飛ばし、手前の木に当たって上部の枝が折れて、そのお陰でお店を直撃するのが寸でのところで免れた。
これも不幸中の幸いで、電線を切って停電はさせたものの、人的被害は出なかった。
嵐のあと、呆然としながら飛び散って雨に流されたいちご株を拾って集めた。
乾燥してカレカレになったものを含めて、祈るような気持ちで植え直した。
せっかくリフレッシュしたはずだったのに、泣き叫びたい気持ちでいっぱいになった。
どんなに凄い風だったかは、絶対壊れないと思っていたKHAOYAIのパネルが倒れたことからも伺い知れた。セメントと鉄骨とセメントボードで作ったのに。どんなに凄い風だったことだろう。隣のテーサバーン(自治体)の大木も倒れて道を塞いだ。電線も切ってくれた。そんな複合的災害で、停電は6時間続き、商品のアイスクリームはドロドロに融けてしまった。被害額4500バーツ。
友人らに作って貰った大切な新店舗が壊れなかったのが有難かった。
数日後、祈る気持ちでいちご苗を観察したが、僅かな希望も絶たれ、ほとんどの苗がもうあの世に行ってしまったことがはっきりした。全体で2割弱が一命を取り留めたが、僕の数ヶ月は徒労に終わった。
日本人らしく表情には出さなかったが、心の中で泣いたよ。
少しだけ緑があるのは回復してくれた株。それにしても、大部分はもう戻って来ない。
年末年始のいちごのない時期をなくすべき四季なり性いちごの導入に掛けている僕だが、どうしても無理な運命なのだろうか?
4年もやって、未だに四季なりの導入も、それを育てる温室さえ出来ないなんて。いったい何をやっているんだ!
でも、まだ諦めない。
今度は完全室内、完全人工光で育苗するぞ。
まだ間に合うかも知れないから。
仮に予定数を大幅に下回ったとしても、来々季までには絶対殖やせるだろうから、挫折したわけじゃない。
まだなんとかなる。頑張れハムケン!
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