クート島の旅:悲しく美しい思い出
クート島の桟橋に着いた途端、土砂降りになった。
それが今回の旅の不運を象徴している。
島のリゾートに出来るだけ長くいたかったので、僕らは島に渡る桟橋の近くに前泊し、翌朝のスピードボートに疲れもなく楽勝で乗れる筈だった。
ところが、ホテルが手配してくれた筈のボートに僕らの名前はなく、ホテルに問い合わせると、「当ホテルにはスピードボートはなく、送迎サービスはやっておりません。」という。アゴダで予約した際に、「ホテルの送迎スピードボートをご利用下さい。お時間に遅れないように。万一、遅れる場合にはホテルフロントまでご一報下さい。」と書かれたメッセージを貰っているのにである。
不運にも、次のスピードボートも既に満席。やむを得ず、午後1時のフェリーで1時間以上かけて島に渡らなければならなくなった。
やっと島に着いたと思ったら雨。ホテル送迎のタクシーは、ピックアップトラックの荷台に座席を取り付けたソンテウで、雨避けのビニールシートが破れかぶれで、僕たちはずぶ濡れになってしまった。
ホテルにチェックインした時は、もう夕方になっていた。
前泊したホテルは、アゴダの地図が間違っていて、実際の場所は12キロも離れていて、おまけにグーグルマップの場所も間違っていて、ホテル探しに1時間もウロウロしなければならなかった。
リゾートに入ったその日は、風が強く海も荒れ、ビーチリゾートなのに遊泳禁止(泳いだけど)。
波が高くて、シュノーケリングも出来なかった。
そんな具合で、マシュマロちゃんはご機嫌斜めで、僕もなんだかがっかり尽くめの第一日目だった。
しかし、二日目、三日目は晴れ間も多く、美しいビーチの写真やドローンに依る動画を多く撮ることができた。
モトサイをレンタルし、周辺のビーチを巡り、泳いだり写真を撮ったり、ドローンを飛ばしたりした。
陽が射すと、海の水がとても透き通っているのが分かる。ビーチの砂もサンゴや貝のかけらで出来た白いパウダーサンドだった。人気は少なく、それぞれ巡ったどのビーチにも、数人の客がいるか誰もいないかのどちらかだった。
島には自然豊かで最高クラスのビーチが数多くあった。
美しい写真もたくさん撮れた。
遠浅で、波静かな透き通った海。
タイにもこんなにきれいな海があったんだ。
この島ののどかで美しいビーチの風景は、悲しみが堆積し、沈んだ心に焼き付いた。
二人で見たこの美しい風景を僕らは一生忘れることはないだろう。
これっきり、これっきり。
おまけのショートビデオ
癒やされて下さい。
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