紅はるかに挑戦
プリティー長嶋さんからの進言で、イチゴの裏作に紅はるかと言う甘いサツマイモを栽培してみることにした。
要はオフシーズンの土地の有効利用と言う訳だ。それによって、年間の収入アップが目的となる。
サツマイモは裏作に適している。いちごは4月に終わるが、その頃からサツマイモの苗が出回る(日本の話)。5月からタイは雨季で、陽射し、気温もサツマイモに申し分ない。スコールも連日のようにあるので、水やり不要。サツマイモは基本無肥料で良いので、長いこと放っておける。つまり、旅行にだって出られる。ここは大切なポイント。
しかし、この土地は粘土質。サツマイモは。砂質の土を好むので、土は合わない。そこで、例によって土は使わず、いちごを育てたココナッツがらを畝の谷間にぶちあけてココナッツの畝を作り、そこに植える方法を考えた。ココナッツは保湿性、水はけ共に最高で、いちごを育てたときの微量元素や有用な微生物がいっぱい。
大雨が降ると水浸しになり、根が腐る心配があるが、去年水が溜まらないように立て直した畝と整備した排水路のお陰で、おそらくは水はすぐに抜けてくれると思う。
日本の場合、定植してから110~120日で収穫できるようだが、ここタイの高い気温、強い日射では100日で十分とみた。
とすると、4月末に定植すると8月末迄には収穫できる。
一方、いちごの方は、9月からいちごの畝立て、ポットの準備が始まり、10月に定植するので、時期的に丁度いいと言う訳だ。
得られたサツマイモは、充分糖化させて、スイーツとしていちご園で販売する。
その為の糖化は2段階で、第一段階は13℃付近で1ヶ月若しくは最低2週間寝かせる。
第二段階は、アルミ箔に包んでオーブンに入れ70℃で1時間酵素処理をする。その後、160℃で焼く。
第二段階は、高価なサツマイモ焼き器でなくても、安い電気オーブンでちゃんと甘く美味しく出来ることが予備実験で確認済み。
第一段階の方は難題。日本では芋穴を掘って春まで保存できるが、タイでは温度が高過ぎる。山の上に持っていっても、昼は30℃位になってしまう。どう頑張っても電気を使わないと13℃は出来ない。
4~8℃の冷蔵庫では低温過ぎて、サツマイモは傷んでしまう。18℃位になると発芽してしまう。
冷蔵庫の温度を高く設定して使う手はあるが、計算通りに行けば数トンのサツマイモが採れるので、冷蔵庫に入り切らない。
こういう難題はちょっと棚上げして、後で考えることにした。
芋の苗は、主に4月後半からの販売で、僕が日本に居る間に手に入る通販サイトはなかなか見つからなかったが、なんとか探し当てて予約しておいた。鹿児島から4月11日発送予定のものだった。苗は大きなダンボール箱ひと箱にギッシリ詰められて14日に配達された。
購入数は400苗。ひと苗40円。
配達された苗には、既に発根が見られ、葉が少し黄変して萎れていたので、採取後数日ないし一週間近く経っていたかも知れない。苗採取日を4月6日と過程する。
その苗をタライに立てて、水を5センチ程浸し、全体に水をかけて、新聞紙を軽く載せ、19日の荷詰めの日までその状態を保った。
つまり、ここ迄2週間。
荷詰めは簡単にビニール袋に50苗ずつ詰めてスーツケース入れた。
4月20日 カオヤイにてビニール袋から取り出す。
日陰に寝かせて翌日迄放置。
相当ダメージがでかい。葉の下側は腐って枯れ、出ていた根は消えて、代わりに芽になっていた。ここ迄、苗を採取してから半月経っていることになる
4月21日 定植
畝に並行ではなく、少し斜め交互に植えてみた。マルチはないが、両隣のいちご畝にはマルチがかかったまま。こうすることで、不定根を防ぐ。
定植後、強い陽射しで葉は完全に萎れた。夕方から植えれば良かった。
昨日は夕立があったが、今日はカンカン照りで雨なし。
水をかけたが手遅れかも。
いやいや、サツマイモは萎れて枯れたくらいが丁度いい(はず)。
6本の畝に合計300苗が植えられる計算だったが、5.5畝で400本使い切った。
発根迄は毎日水やりが必要そうだ。