カメムシのしょんべんが目に

マシュマロいちご園にはライチーの木がたくさんあって、そこに大きなカメムシがよく来る。

3日前の早朝、上を向いてライチーの木の枝を払っていたマシュマロちゃんの目に、そのカメムシの汁が入った。

カメムシは危険な目に会うと、お尻から臭い体液を吹きかけるが、これが目に入るととても痛い。

トランス2ヘキセナールというアルデヒドが臭くて炎症を起こす主成分。

マシュマロちゃんは見事に両目に入って激痛が走り、目が開けられなった。助けを呼びながら手探りでお店まで這って行ったそうだ。

そこで水で目をよく洗ってもらったが、痛みは収まらず、目以外の顔の皮膚も腫れてきた。

アナマイという保健所(医師は居ないけど保健婦がいて簡単な処置や薬をくれるところ)で手当を受けた。ここでも眼を洗ってもらった。

しかし、夕方になっても痛みが収まらず、瞼が腫れて目もぼんやりよく見えないということで、コラートのセントマリー病院という大きな病院に行かないといけないので、直ぐに迎えに来いと行ってきた。その時僕はカオヤイで働いていた。

カメムシの汁が原因で、良く眼を洗ったのなら、眼科医に行っても意味ある治療なんて何も出来そうにない。8時間も経ってから行っても遅すぎて無駄だし、そもそも医師はもう帰っちゃっただろうし、カメムシで眼が潰れることはないから行く必要ない、と言って迎えに行くのを渋った。

ワンナムキアオまで1時間ちょっと。そこからコラートの病院まで2時間。抗炎症剤か何か処方されるだけで帰ってきたら深夜だし、下手すると医師がいないから入院なんてことになったら、お金を溝に棄てるようなものだ。

しかし、マシュマロちゃんや妹は、僕が彼女の大切な目のことを心配せず、時間やお金の方を心配してると受け取って感情的になった。

結局、お兄さんが病院に連れて行った。しかし、丁度眼科学会の総会があって眼科医は誰も何処にも居なかった。生食4リットル使って眼を洗って、抗ヒスタミン剤(しかもGSKのブランド品)を処方したのみ。それで2000バーツ。処置は正しいけれど、半日経ってからやっても仕方がないようなこと。

翌日、僕はマシュマロちゃんを迎えに行った。目の腫れは収まりつつあった。

「夕方には必ず病院に連れて行くのよ」ときつく妹さんから言われ、僕は生返事。

帰りの車の中で、マシュマロちゃんに病院に行ってもあまり意味ないから様子を見ようと言ったら、愛情がないとか、私の身体のことを心配してないとか、眼が見えなくなったらどうするとか、眼科医じゃないくせに分かったようなことを言うなとか言って逆上された。

こういう時は女に理屈を言ってもだめで、共感と同情が必要なのだが、それが上手く表現出来なかった。

彼女は目を盛んに擦るので、家に帰って花粉症用の抗ヒスタミン剤と感染予防の抗生剤と抗炎症剤を飲ませて、僕は仕事に戻った。

それから彼女は昨夜眠れなったとかで夕方まで眠った。

夕方、コラートの病院に連れて行くために早く仕事を切り上げて帰ると、

「大分良くなってきたから、もう行かなくて良いわ。」ときた。

「それよりお腹空いたわ。」と言うので、テスコロータスに行ってMKでタイスキーを食べた。

この頃にはカメムシの毒は取れて痛みは亡くなったが、涙と目やにが出て、心配していた2次感染が起きているようだった。

翌日、彼女はカオヤイで働いたが、その時目を擦るなと何度言っても言うことを聞かず、汚いシャツで目を擦り続け、遂に真赤な眼になってしまった。もう一方の眼はほぼ治っていた。

これはまずいと思った。

結膜炎が酷くなったことと、僕が病院に連れて行かなかったからこんなに悪化したと思われるのがまずい。僕は、ゲンタマイシンの点眼剤と抗生剤二種と眼帯を買って来て、マシュマロちゃんをジャックスパロウにしてあげたら、やっと僕が彼女を大切にしていることが分かったらしく、大人しくなった。

その翌日の今日、まだ眼の赤いのはなくならないが、目やにと痒みは取れて、きっと明日一日ジャックスパロウにしていれば概ね治まるだろうと思う。

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Comments

Re: 痛々しい

タイでは身内に何かあると、先ず駆けつける。入院すれば一晩中付き添うのが、常識と言うか良識みたいですよ。
駆けつけても付き添っても、治療にはあまり意味ないですけどね。完全看護が当たり前の日本では、ちょっと理解し難いです。完全看護のない昔、と言っても僕が幼少の頃ですが、日本も家族が色々と患者の世話してました。マシュマロちゃんの眼は快方に向かってます。

痛々しい

とんだ災難でしたね・・・一時も早く 彼女の回復を願うばかりです。

タイでは そのまさか。。があるでビックリしています。


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サラリーマンはもう飽きた。気がつけば人生の残りも僅か。ここはひとつ、窮屈な日本を抜け出し、活力あるのにどこかゆる~いタイを舞台に、自分らしい第二の人生に旅立つことを決めてしまった親父。
タイに来て早10年。挑戦と冒険の心を忘れずに、異国でセカンドライフを謳歌している60代のオヤジです。

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