微笑みの国
このところ、カオヤイ農園に来る客の20パーセントは外国人。
一番多いのがシンガポール人。シンガポール人と言っても中華系できれいな英語の他に家族間では中国語を話す。今特にシンガポール人が多いのは、子供の学校が長期休暇だから。
次に多いのが、マレーシア人。やはり中華系が多いが、マレー系のイスラム教徒も多い。
続いて、オーストラリア人。アメリカ人。フランス人。ドイツ人、イギリス人、ロシア人って感じ。
シンガポール人とマレーシア人は、みんなiPhoneを持っていて、バンコクからタクシーや運転手付バンをチャーターして来る。服装も小奇麗。つまり、お金は持っている。
しかし、みんなケチで5人居ても100バーツくらいしか買ってくれない。しかも、必ずまけろと言う。きっと旅行ガイドブックに、必ず値切って買うように書いてあるのだろう。
もうひとつ気付いたことがある。
シンガポール人やマレーシア人、ドイツ人、ロシア人は、男も女も表情が硬い。大声ではしゃぐが、何もしていない時は、何か警戒、心配しているように難しい顔をしていて笑顔がない。
それに比べて、タイ人、特に若い娘や母親は皆リラックスしていて、素敵な笑顔を見せてくれる。子供にも旦那にも僕にも。幸せそうだ。
それと、タイ人はお金がない割に沢山買ってくれる。
この差は何かとパートタイムのイサーン姉さんに聞いたら、こんな答えが帰ってきた。
「シンガポール人やマレーシア人は日頃ストレス多い生活をしていけど、タイ人は気ままで自分勝手でサバーイサバーイだから、ストレスが全く溜まってない。それにお金が明日無くなろうが明日のことなんか考えないから欲しいと思ったら買う。だからじゃない?」
微笑みの国の天使の微笑みの秘密は、そこにあったんだ。