カンチャナブリ ミニ紀行
今年は、モン族による観光イチゴ園がカンチャナブリに進出し、コラートよりも景気よく儲けているという。
コラートのいちご園は、乱立により何処も客単価が下がり、マシュマロいちご園も期待の半分程度の売上となってしまっている。
そこで、お客さんが来なくて閑古鳥が鳴いている平日にカンチャナブリのいちご園を視察してきた。
カンチャナブリといってもとても広い。ネットで調べると、サイヨーク国立公園の脇の標高800メートル付近の高地で、チェンマイの山の民がいちご栽培を成功させているという。しかし、そこはカンチャナブリ市内から車で2時間以上奥に入った場所で、そんな遠方に観光客がたくさん来るとは思えない。観光客が多いのは戦場に架ける橋のあたりと、せいぜいエラワン滝とシーナカリンダム辺りまでだ。観光いちご園で儲けているというなら、その付近のはず。それに、それより奥は国立公園なのでいちご園を作ることは出来ない。
地図情報では標高がかなり低いので、まともないちご栽培など出来るはずはなく、僕は乗る気がしなかったのだが、マシュマロちゃんの希望で3時間しか寝てなくて眠い中、車を飛ばして行ってみた。
5-6件のいちご園があった。そのうち3つはマシュマロちゃんと同じ天空の村の人達によるものだった。お互い顔を見るなり、「あれ、どうしてここへ?」という挨拶。
いちごの栽培法も、いちご園のデコレーションも、売っている物も、まるでコピーしたかのようにみんな一緒で呆れた。
いちごの方は、案の定暑さで花も実もない状態。しかも、ダニが大量発生していて、葉っぱがカサカサ。
聞いてみると、やっぱり暑すぎてダメだそうだ。
それでも、通りがかりの観光客がいちご園を見て、新鮮ないちごが手に入ると思って車を留めてお店にやってくる。いちごの値段を聞いて、高くて驚くものの、せっかく立ち寄ったおみやげに、チェンマイから仕入れたいちごだとも知らずに、1-2パック買ってゆく。
これもコラートと同じだ。
GPSを使ったモバイルフォンのアプリで標高を測ってみると、なんとたったの74メートル。高原でも何でもない。
いちご園の規模はコラートより小さいものばかりで、イチゴ苗の状態は良くない。いちご園は、ここにいちごがありますよという看板役にしかなってない。(しかし、土質は良くて農業には向いている土地と思う)
注目すべきは、いちご園にいちごはないのに、コラートよりもいちごが売れているというのだ。馬鹿げている話だが、重要なヒントでもある。
一方、マシュマロいちご園の方は、標高は500メートル。今、第二波の花が咲き出して、2~3週間後には沢山のいちごがなる見込みで、いちご栽培に関してはカンチャナブリよりマシだ。
カンチャナブリのいちご園を回って気づいたのは、メロン販売の露店が多いこと。この辺りはメロン栽培が有名。訪ねたいちご園の隣の露店でメロンを売っていたので、買って食べてみた。
網目のない黄色の方が、1kg50バーツ。網目のある方が、75バーツ。一つ2kgもある大玉が150バーツだ。
網目のある方を買って食べたら、予想以上の糖度の高さ。ずばり甘くて美味しい。日本のメロンに引けをとらない美味しさだった。ちなみに、中身はオレンジ色の夕張メロン風だった。
気に入ったので、プーと隣のポーンおばちゃんにおみやげとして一つづつ買った。それと、いちご園で留守番している妹夫婦にも一つ。
写真にはないが、さつまいももたくさん売っていたので買ってみた。中がオレンジのものがキロ25バーツ。中が紫色のがキロ20バーツ。安い。炊飯器を使って焼き芋を作ってみて、美味しかったらマシュマロいちご園で売ってみようと思う。
カンチャナブリの自然は美しい。
辺りで咲いていたYellow Cotton Tree タイ名 スッパニガーンสุพรรณิการ์ の木。僕の好きな花の一つ。
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