厄病神と幸運の金時計その2

マシュマロちゃんにあげた厄払いの金の腕時計は、プーがその後嫉妬心で返してくれというので、気まずい思いをしてマシュマロちゃんから返してもらった。

しかし、プーはそれを受け取りもせずに、今でも僕のオフィスの棚の上に置いてある。誰も使わないなら、何故返してもらわないければならなかったのか釈然としない。

僕はマシュマロちゃんから腕時計を返してもらった際に、

「そのうちに日本製のいい腕時計を買ってあげるから」といって彼女を慰めた。それが。勘違いで腕時計をあげてしまった罪滅ぼしだと思った。それに僕は彼女にほとんど何もプレゼントしてあげたことがなかったので(ああ、その後ギターは買ってあげたな)、腕時計の一つくらいあげてもいいだろうと思った。

日本人の僕は、資金の動きを見て安全な状況にいるのを確認してからお金を使う。「そのうちに」と言ってみたものの、事業は軌道に乗らず、お金はなくなっていくばかり。このままでは「そのうちに」は永久に来なくなってしまうかもしれないが、少なくとも今はまだ腕時計を買ってあげる時期ではないと判断していた。

一方、僕がもしタイ人なら、将来のお金のことなど考えず、今手元に現金がある限り、買ってあげたことだろう。

僕は考えた。

もしこのまま資金繰りが悪くなって、ついに買ってあげることが出来なかった場合と、資金が足りない現状でますます状況が悪くなってでも買ってあげた場合と、どちらが後悔しないだろうか?

年末に日本に帰っている間に、「そのうちに」が永久に来なくなることの方が僕は悲しいだろうということに気付いた。それにここまで資金繰りが悪くなると、腕時計の一つや二つなど誤差範囲だ。「そのうちに」が来なくなるその前に、いま出来ることをやってあげたいと思った。

少々オーバーな言い方をしたが、そういうわけで僕はクリスマスに、ピンクゴールドメッキの腕時計を彼女にプレゼントした。いや、大して高価なものではない。2万円程度のソーラー電池ものだ。

kh1-069-91-b

しかし、僕は約束を果たした、死ぬときにあげておけばよかったと後悔しなくてすむという安堵感を感じた。

彼女はタイ人なので、きっとすぐにどこかに置き忘れてなくしてしまうかもしれないが、もしかすると僕がいなくなっても大切に持ち続けるかもしれない。

タイ女に腕時計を買ってあげたのは、これで4人目だが、今回は後悔しない予定だ。

Related Entries

Comments

Only the administrator may view.

Only the administrator may read this comment.

本質的に日本人

義理堅いところが、やっぱり日本人ですねえw

タイ人なら口約束なんてすぐ忘れてますよ。
Private comment

訪問カウンター

Online

現在の閲覧者数:

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

プロフィール

ハムケン

Author:ハムケン
サラリーマンはもう飽きた。気がつけば人生の残りも僅か。ここはひとつ、窮屈な日本を抜け出し、活力あるのにどこかゆる~いタイを舞台に、自分らしい第二の人生に旅立つことを決めてしまった50代親父。

カレンダー
08 | 2020/09 | 10
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 - - -
サイト内検索
最新記事
カテゴリ
カテゴリ別記事一覧
月別アーカイブ
最新コメント
RSSリンクの表示
ジャンルランキング
[ジャンルランキング]
海外情報
1位
ジャンルランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
アジア
1位
サブジャンルランキングを見る>>
現在閲覧者数
現在の閲覧者数:
閲覧者数
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる