無報酬労働お互い様
雨季が開けたような空。直射日光が暑い。
下の写真は、マシュマロちゃんのお兄さんの今年のいちご園の様子。
去年は3ライ位だったが、今年はかなり拡大した。
5ライと聞いたが、僕の目測では7ライくらいある。畑が大きければ、その分収穫量も多くなるので、利益も膨らむ。この場所は、とても見晴らしが良く、大通りから目立つので、きっと多くのお客さんが来ることだろう。マシュマロいちご園にとっては、ライバルとなるわけだが。
ところで、この時やっていた作業は、
- 白いビニール袋へココナッツを入れて畑に並べる。
- いちご苗を天空の村から徹夜で運んできて、それを植えこむ。
この一連の作業は、人手がかかる上、いちご苗が元気なうちに素早く完了しないといけない。
お兄さんは天空の村付近から若者を二人連れて来て雇っている。給料は、いちご園の最後に一人20万バーツ払うが、それまでは無給という条件。ただし、それまでの食事と寝所は無償で提供する。半年で20万バーツというのは、村の若者にとっては魅力的なので一生懸命働いている。月給なら使ってしまうが、最後の日まで無給なので、絶対に20万バーツが手に入るというわけだ。
しかし、男三人では上記の作業を1~2日で終わらせるのは不可能。
そんな時、彼女の家族はどうしているかというと、総出で手伝いに行くのだ。もちろん無償。雇人もそのまま連れて行く。僕も手伝いに出たが、陽に当たって頭が痛くなり使い物にならなかった。テントの下で14歳の女の子と一緒にいちご苗をポリカップから取り出す作業をするだけで終わった。大人の男たちも女達も、僕を除き一日中炎天下で腰を曲げながら植えこみ作業を続ける。僕も一応挑戦してみたが、顔から玉の汗が出て腰が痛くなり、30分でギブアップした。
自分の畑でもやることは無限にあるのだが、作業が必要になれば全員で駆けつけて手伝う。だけど、それはお互い様で、彼女の植え込みの時も一家総出で手伝ってもらった。お金の出入りはないが、それが当たり前の共産的村生活のしきたり、というか掟。
だから、マシュマロの仕事場は、自分の畑以外にあと2箇所ある。大変だが、足りない時の補いあうこのシステムは上手く機能しているようだ。お金の出入りがなくても回ってゆくのだ。
日本も昔の農村はこんな感じだったのだろうか?