この数日で、急に僕達は、カオヤイにあるとある土地を買っしまった。
結構、ビッグニュースである。
と言っても、タイでは外国人は普通土地は買えない。僕の会社が立派に回っていれば、会社名義で買えたかも知れないが、残念ながら立派に回っていない。
だから、マシュマロちゃん名義である。
「なんでそんな危ないことを!?」
「買うんじゃなくて、買ってあげるに等しい。」
と言う声が聞こえて来るが、その通りだ。
ただ、買ってあげると言うのは、ちょっとおこがましい。二人で一生懸命働いて貯めたお金を二人の為に使ったというのが正しい。
土地を買った目的は、二人で住む為だ。
いちご園や、その他の事業の為ではない。
それはそれは美しい土地で、僕もマシュマロちゃんも一目惚れした程。
目の前は超高級分譲地で、広く開けていて素晴らしく見晴らしが良い。数百メートル先にはカオヤイ国立公園の山々。
後ろは、カオヤイの山。森林局所有で手付かずの原生林。カオヤイ国立公園にもほぼ接していて、徒歩1分。
野鳥が鳴く声しか聴こえない。


広い空間。奥に数軒既に家が建っている。5000万バーツからという超高級分譲地だ。そんな高いところは貧乏人の僕らには無縁だが、まんまと借景させて貰った。
買った土地は、そこよりも3メートル高台なので圧迫感はない。
この辺りは、カオヤイの第一ビューポイントから見下ろせる所。



裏山は野鳥がいっぱい居る山。野生の象が降りて来ないかちょっと心配。近所日は森林局の管理事務所とカオヤイ国立公園のレンジャー隊の宿舎があるのみ。
広さは、800平方メートルの四角形。これを2年に分けて買う。1年目は400平方メートルで130万バーツ。2年目も同様。1平方メートル当たり約12000円ということになる。
とんでもなく高騰しているカオヤイの土地にしては安い。それでも、この7年で8倍以上に値上がりしたそうだ。
1年目の400平方メートルだけでも、日本の実家の土地より広い。800平方メートルあれば、庭に大きなフルーツの木を植えたり、BBQコーナーなんかもおける。
勿論、家を建てるのも、ホームステイにするも自由で法的な障害はない。簡易水道(井戸水)や電気も既に来ている。
何故2回に分けて買うかといえば、お金が足りないから。
何故2回に分けて売ってくれるかといえば、オーナーが現金ショートして、早くまとまったお金が必要だから。
そのオーナーというのは、カオヤイの店で働いている女性の旦那さん(同棲相手)で、今の借家のオーナーである。
あれは4年前、マシュマロちゃんと僕はカオヤイにいちご園用の土地を探しに来た。なんとか今のカオヤイ農園の土地を借りられる目処が立って、次に住む家を見つけようとしたが、なかなか良い物件がない。疲れて立ち寄ったイサーン料理のローカルレストランで働いていたのが、今カオヤイの店で働いてくれている女性だ。
彼女に、何処か借家はないかと聞いたところ、彼氏に聞いてくれて、彼の母が住んでいた一軒家を借りることになったという経緯である。
その彼氏つまりオーナーは、この辺りに数カ所土地を持っていて、アパート経営もしている不動産屋。
その彼が、今お店で働いてくれている女性と住む為の家を建てていて、これから内装という段になって現金不足に陥り、泣く泣くとっておきの土地を手放すことにしたという訳らしい。彼としても、知っている人が隣に住む方が良いと言うことで、2年分割での購入で合意してくれた。
リスク分析は次の通り。
① 僕が先に死んだら
これはそうあるべきことなのでリスクにあらず。彼女が好きにすれば良い。
② カオヤイいちご農園が出来なくなったら
また新しい農園を探す。ワンナムキアオのマシュマロいちご園には今の借家と変わらない時間で行ける。
将来は売却も可能。その時には値上がりしているだろう。
③ マシュマロちゃんに追い出されたら
その時は僕はここに住む必要はないので、さっさと去るのみ。土地代の半分を取り返そうとは思わないし、そうしない。
④ 僕がマシュマロちゃんを追い出したら
使わなくなった土地は売却して代金を折半する。
他のリスクは、今思い付かない。
来年、後方の土地をもう半分買い足して、木を植えて小さな家を建てる。大きな家は要らない。