趣味のガーデニングで仕事
前職時代後半、僕は十数年間、休みの日はガーデニングに没頭した。
美しい花達に癒やされたい思いが動機だったが、ガーデニング作業中に花を愛でる余裕もなく、雑草や病気や害虫が気になってやることが多く、肝心の花を見ずに黙々と作業していた。
頭の中は、上層部の嫌な奴の受け入れ難い言葉が繰り返され、或いはライバル達の言動の気に食わない点ばかり思い出されて、ブツブツ独り言文句ばかり言っていた。
要は、僕の心は悔しさに支配されていたんだ。
ただ、そうやって独りぼやきながら花を育てたのがストレス発散になったことは確かだ。
通勤電車の中では、何時も花の図鑑や育て方の本を開いていた。嫌なことを忘れたかったからだ。
お陰で、日本にあるガーデニング用草花は殆ど育てたし、日本に無い草花も海外から種を輸入し、出張の際は植物園などから種を失敬してきたので、ガーデニングマニアが驚くような花だって育てて、育て方の知識やノウハウを得た。
そして、会社を辞めてタイで起業したものの上手く行かず、いちご園をやることになって、いちご農家が絶対やらないこと、つまり園内を花で飾ることをやってお客さんを集めた。
そのことを日本の妻に話すと、
「へえ、じゃあ昔の趣味が今になって活かされてる訳ね。」
と言った。
この頃、全くその通りだと思う。
ただ、昔と違う点が一つある。
種を蒔いたり、苗を植えたりしていると楽しくて仕方がない。
嫌な上司への愚痴もない。
鳥の声と風を感じながら、だんだん増えてくる花達に心を踊らせていられる。
こんなふうに、好きな花やいちごを育てて、それが生活の糧になっているなんて、考えてみると幸せなことじゃないか、と自分に問い掛けてみた。
マシュマロちゃんも僕以上に大好きなようで楽しそうに働いている。
マシュマロちゃんは、いちご畑の一部をバーベナ畑に変えつつある。こんな広い畑に植えるバーベナの苗を全部一人で挿し芽で作り、一人で定植した。ウォーターシステムは僕が作った。二ヶ月後、この畑はパープルなバーベナが一面に咲き、蝶が沢山乱舞していることだろう。
日本のピーマン畑。辛くない獅子唐、ピーマンが食べたくて種を蒔いた。住込みワーカーが妙にせっせと世話をしてくれている。自分達の食材にするつもりなのか? 500株程度しかないので稼ぎにはならないが、美味しいピーマンが成ったらお店に並べてみたい。
マシュマロちゃんのバーベナ。もっと増やして至る所に植えたいらしい。もちろん、ワンナムキアオのいちご園にも。
タイのマーガレットとアメリカンブルー
株分けしたグラス
コリウスは鉢上げしないと駄目だが、手が回らない。
寄植えテスト 1ヶ月後には花もりもりになっているはず。
サルビアコクシネア サクラプルコ
もう蕾が上がってきた。
ジニア プロフュージョンと昼咲き月見草等
プロフュージョンは僕の初ガーデニング部材だった。肥料さえしっかりやれば、立派な株になって数ヶ月間次々に咲いてくれるはずだ。
この通路には、西洋朝顔のヘンブンリーブルーを絡ます。
肝心のいちごの小苗造りは順調。
中国産四季なりいちごは、こんな花が咲いた。葉も花も小さく、余り期待出来ないか?
96番は実が成り出した株もある。スリップスに舐められている。農薬変えないと、このスリップスは取れそうにない。
そしてまた多くの種を蒔いた。
マリーゴールド、フラックス、デージー、ガイラルディア等
未だ買った種の5%しか蒔いてない。