在タイ日本大使館からのお誘いで、第三回グリーン・メコン・フォーラムという公開フォーラムに参加してきた。
グリーン・メコン・フォーラムとは、日本とタイの外務省の主催のフォーラムで、タイ、ラオス、ベトナム、ミャンマー、カンボジアの健全で持続可能な発展をもたらすために、何をしなければならないかを考える壮大なフォーラムで、具体的には、
- 都市交通問題
- 上下水道問題
- ゴミ問題
- 公害
- 都市緑化
- 省エネルギー化
- 発展と健全な暮らしの調和
- 災害対策・予防
- 気候変動への対応
等、広範な課題を検討するフォーラムのようだった。

各国の政府関係者の取り組みが紹介され、日本からはそれらの問題を長く取り組んできた先輩として、官民連携の重要性や新技術の適用などに関する事例紹介が発表された。
「なぜ今この地域でグリーン開発なのか?」という基本的な質問に対し、日本側からは、
「60年台に経験した公害や環境破壊という苦い経験を、この地域で再現する必要はない。日本の経験を活かして健全な発展を支援したい。」というメッセージが印象に残った。
テーマの範囲が広すぎるのと、各国の発展段階が大きく異なることから、今ひとつ方向性が見えない議論ではあったが、僕としては大変興味深く聞かせてもらった。
チットロムのインターコンチネンタルホテルで朝9時から夕方6時半までの長い会議だった。クリスマス当日にも関わらず、日本側からは、各省庁の担当者と民間合わせて40名程度、タイ側からも同じく40名程度、合計100名弱の会議だった。

それはそうとして、なんで僕がその会議に参加したかって?
グリーン・メコン・フォーラムの取り組みと僕の事業とは、もちろん何の関係性もない。
理由は単純。レセプションに出たかったから。政府関係者、大使館、国際協力機構などの人たちとのネットワークを拡げるいい機会だったからだ。しかも料理は美味しくてタダ。
25日という日程のため、参加者が少ないのではという大使館や外務省の心配に対して、頭数を揃えるという意味では一応の貢献もしてきた。
タイには、盤谷日本人商工会議所の会員だけで1600社、商工会議所の会員になっていない飲食店等を加えたら、その数倍以上の日本企業が活躍している中で、パパママ事業よりも小さくて、未だスタートアップの段階にある僕が出席するのは如何なものかとも思わないでもなかったが、国際社会はそんなことは誰も気にしない。


外務省や大使館の方にも、「事業には関係ないけど、ネットワーキングのために来た。」と正直に話したところ、
「ネットワーキングが一番大切なので、こういう機会をどんどん利用してください。」との温かいお言葉を頂いた。
あまり知らなかったラオスやミャンマーの現状も勉強させてもらった。
国際協力機構JICAの方からは、返還不要の資金提供の仕組みの話も聞けた。倍率は10倍程度だが、年に8回以上募集するので挑戦してみることを勧められた。
タイ商務省の方に、(タイの日本人社会ではなく)タイ社会への販路拡大が課題と言うと、商材にあった流通業者を紹介してもらえるという嬉しい話も出来た。
会議が終わって、バンコクの街に出ると、仏教国なのにクリスマス一色の大賑わいだった。

繁華街には目もくれず、明日の会社のパーティーの準備のために、さっさと帰ろうと思ったが、バンコクの都市問題である大渋滞で愕然。運良く、渋滞で停まっていたタクシーが乗車拒否なしで乗せてくれたので助かった。

モーチット駅前。夜8時。
Topic : タイ・バンコク
Genre : ForeignCountries