アルファー米を食してみた
アルファー米というのがある。
お米のデンプンのアルファー構造を溜まったまま凍結乾燥したご飯で、お湯か水を注ぐだけでふっくら食べられるご飯になる。詳しくは、2013年の僕のブログのココを参照。
今から7年前、僕はタイに来て新たな商売を模索していた時、バンコクJetroの講習会で知り合った方から、このアルファー米について協業出来ないか打診があった。
タイは安価で優良なお米がいっぱいあるので、商売になるのかと思ったが、美味しくアルファー米を作るのは日本の技術であって、需要はタイの軍隊にあると聞いた。
なるほど戦場ではゆっくり調理している時間はない。アルファー米なら水さえあれば美味しく食べられる状態になるし、水分ゼロなのでとても軽くて持ち運び易いので、災害時の避難所や軍隊にはもってこいだと思った。
しかし、本当に美味しく食べられるのか疑心暗鬼だったので、7年前に買ってみた。
それがこれ。
時は武漢コロナウイルスで緊急事態宣言下のタイ。食べ物はないかと戸棚の奥を探ってみたら、当時買って取っておいた上の2つが出て来た。
アルファー米は他の凍結乾燥品と同じく、水分がないので常温で何年も保管出来る。
しかし、7年前に買った上の2つのご飯は有効期限が2年も前に切れていた。
そんな古いのを食べるのはどうかと思ったが、腐っている訳じゃないので戻して食べてみた。
お湯で戻したところ。
問題無く食えた。
戻す時に余ったストロベリーウォッカの水割りを飲んでいて、水と間違えてストロベリーウォッカ入りの水を入れてしまったので、若干いちご臭かったが、モチモチホカホカのおご飯だった。
安いタイのカオニァウでアルファー米を作れば、ちょっとしたおかずがあれば、食器やスプーンが何もなくても食べられるだろう。
7年前、この事業を始めていれば、タイの軍隊や政府の災害対策として売れたかも知れない。
何故それをやらずに、他の商品に手を出して失敗して、挙げ句の果てにいちご園なんかやることになったのか、今となっては良く分からない。
作ったアルファー米ご飯を食いながら、いろいろあった過去が走馬灯のように思い出された。
庭に出ると、スーパームーンが明るく照らしていた。
これが最後のスーパームーンかも知れないと思った。
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