馬鹿になって、ちょっと幸せ
未だ肩は駄目だが、頭は大分良くなって来た気がする。そんな日々に感じることは、僕は案外幸せだということ。
僕は未だロクに仕事も出来ずに、ウダウダしているだけなのに、みんな良く働いてくれる。今のワーカーはなかなか良い。
また、今年は寒くなるのが早くて、お客さんも大勢来る。
お蔭で、多くの人から借りた僕の治療費も、あと2週間で返せそうだ。
僕が事故にあった時、多くの人が心配して見舞いに来てくれた。
マシュマロちゃんの親戚や友人は皆お金がないのに、なけなしのお金を僕の治療の為に貸してくれた(僕らは現金がなかったため)。
お金の問題や保険の使い方、警察とのやり取りなど、多くの点について、沢山の友人、知り合いが暖かく良い助言をくれた。ロイヤー紹介も3人もあった。
マシュマロちゃんは、事故後仕事を全部休んで、僕の看病や病院とのやり取りに専念した。お蔭で思ったより早く良くなった。
ナコンラチャシマーのバンコク病院の医師も、僕の脳みそが思った以上に早く良くなっていると言った。今後、痙攣発作が起きない限り、もう検査に来なくても良い言ってくれた。但し、暫くの間、アルコール類、コーヒー紅茶類、発酵製品類は食べてはいけないそうだ。勿論、煙草は厳禁。なんで僕の好きな物ばかり駄目なんだ? ただ、皆が心配してくれるので、僕も素直に従っている。
カオヤイのバンコク病院の人は、僕が最初パクチョンのバンコク病院に搬送された時に僕の腕や頭の応急処置をしてくれた人だが、昨日カオヤイのバンコク病院に行った時にその人再開した。その時、彼女はとても驚いて、「ハムケンさんって、あの時の患者さん? 良くここ迄治ったわね。私はもう駄目かと思ったのに。多分、死ぬと思ったのに、良くなって良かったわね。」 普通、病院関係人が患者さんに言う言葉じゃないが、僕の回復を喜んでくれた。
家族が心配してタイに来た訳だが、足や肩はともかく、僕が日本語の会話を昔と同じように出来て、かなりビックリしていた(ガッカリじゃないよ)。彼らも、多分重度の後遺症が出ると思っていたらしい。来てくれたお陰で、親父のタイでの生き方や、タイの自然を見てもらえて良かった。
事故で酷い目に合った訳だが、そのお陰で周りの人間達の暖かさを実感出来た。多くの人が僕を心配し、助けてくれていた。そんなことすら気付いていなかったんだ。