井戸も水道も諦めた自動給水システム
観光客は靴に着いた泥を落としたくて、蛇口をひねるが水が出て来ない。
その時点で観光客は理解不能に陥る。
だって、蛇口ひねったら水が出るに決まってるだろう? それが出ないって、どういうこと???
それは、川の給水ポンプが止まっているから。
川の給水ポンプ??? 上水道しか知らない日本人、シンガポール人は意味が分からない。
こっちも説明するのが鬱陶しい。
しかし、手や足や靴を洗おうと思って水が出ないのは、実にけしからんことだ。給水ポンプだの川だのの事情はどうでもいいから、蛇口ひねったら水は出るべきだ!
それなのに、僕はしなかった。自動給水ポンプは去年買ったのに、しなかった。何故なら、井戸を掘って綺麗な水を配水したかったから。
20メートルも掘れば井戸水は出ると思っていた。何しろ1メートルも掘らずとも青い水は出てくるし、農園の両隣には地面よりたった50センチ低い水面の池があって、ラムタコーンという沢が涸れても池が涸れることはなかったから。
ところが井戸掘り業者は、この辺りは80メートル掘らないと駄目だと言う。しかも、水量計を付けて使った水の分だけテーサバン(自治体)にお金を払わないといけないという。なんのお金か知らないが、ともかくコスト掛かり過ぎなので止めた。
川の水でも、手足の泥落とし、トイレの洗浄、行水、食器洗い(洗ったあと飲料水で濯ぐ)には十分使える、というか、無いより100倍良い。
と言うことで、1000リットルのタンクを買って来て、自動ポンプを取り付け、あちこち配管工事をして、合計5箇所に新たに自動給水蛇口を設置した。
少しだけ自動ポンプが見える。
これで、今までと何が違うかと言うと、ラムタコーンの給水ポンプが止まっていても(一日2~3時間くらいしか使用しない)、蛇口をひねれば(そして停電してなければ)何時でも水が勢い良く出るのだ。
1000リットルタンクが空になるまでだが。
タンクが空になったらお仕舞だが、多分毎朝1000リットルタンクに水を溜めれば、1日分持つだろうと思う。
仕組みは簡単で、蛇口をひねって後圧が下がると、ダイアフラムが動いてポンプの電源スイッチが入る。蛇口を閉じると、後圧が上がってスイッチが切れるというもの。
配管、配線して、果たして上手く作動するかどうか不安だったが、一発で上手く行って皆を驚かせた。
へへへ、どんなもんだい! と気分爽快。
皆からは、
「どうして去年してくれなかったの? ワンナムキアオもやってね。」
と言われた。
実のところ、僕も二年前迄は自動ポンプのことを知らなかった。だけど分かっちゃんたんだな。
エスプレッソマシンには、日立の14000バーツもする自動ポンプを付けたけれど、ノンタブリのコンドにはもっと安いのが付いていて、立派に4階まで配水してた。
それで、去年買ったのは1500バーツの安物。
でも、10倍高い日立製と比べて遜色無い仕事ぶりだ。
これで、ウンチしたのに流す水がなくて立ち往生することは無くなった。
ウンチ後にお尻を洗う手動ビデも付けられるが、まだ付けてない。川の水で乙女のおマンコ洗ってもらうのも気が引けたから。
だけど、男子トイレはホース付けてお尻洗えるようになった。
サバイサバイだ。
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