謎の飛行物体2
だいぶ前に、ハワイ語で「遠い過去からの使者」を意味するオウムアウアと言う観測史上初めての恒星間飛行物体が見つかった。
太陽系外から超高速でやってきて、水星より太陽に近付いて反転し、太陽系外に去っていった。
形も長さ数百メートル太さ30メートルの葉巻型で、知られている天体とはあまりにも異なっていて、地球外生命体の観測宇宙船じゃないかと噂された。
その後、これは他の太陽系から彗星が弾き出されたもので、人工物ではないとの学説が有力視されるようになったが、先日、米ハーバード・スミソニアン天体物理学センターの天文学者、エイブラハム・ローブ教授らが、オウムアウアはやはり太陽系外の文明から送り込まれた探査機だったとの説を新たに発表した。
オウムアウアは、なんと太陽から遠ざかる際に加速した。
彗星のように太陽の加熱により天体の一部を吹き出せば加速はあり得るが、そのような吹き出しは観測されていない。そもそも、太陽に近付いて来たときも、彗星のような尾が出来ず、高度な遮熱構造があるらしいことが分かっていた。
このような加速は観測されない程薄くて巨大な太陽帆があれば説明可能だが、それは高い知能を持った者(物)でないと作れないことから、観測船説が出て来たと言う訳。
オウムアウアからは何の電波や信号も発せられていなかったというが、人類より知能が高い地球外生命体が作ったとすれば、我々の知らない方法で諸々観測できたかも知れない。
僕は観測船説を信じたい。
でもホーキンスが言ったように、迂闊に交信しないほうが懸命かも知れない。彼らが人類の生存や文明について、何の関心もないか、取るに足らないことと考えるかも知れないから。僕らが歩いてアリを踏んづけても、殺虫剤で蚊が死んでも、どうとも思わないように。