トッケー捕まえた
夜になると、トッケー、トッケーと鳴く、青地に赤い斑点の大ヤモリ。その名も、トッケー(トゥッケー)。
我が家にも、勿論何匹か棲息している。
と言うか、どこにでもいる。
もっと小柄で、地味な黄土色をしている小ヤモリのチンチョーは、僕の家に多分500匹以上住んでいて、掃除をするとゴミの中で一番多いのが彼等のウンチだ。と言うことは、彼等が毎日せっせと如何に多くの蚊やその他の虫を獲って食べてくれている訳だ。
大ヤモリのトッケーは、ピエロみたいな出で立ちで、いつもじっとしているが、実はとても敏捷で、性格は極めて攻撃的。
顎の力も強いらしく、噛んだらテコでも放さない。
なので、タイ人は皆怖がる。
僕は、可愛いと思う。
一度捕まえて、近くで見たいと思っていた。
そのトッケーのやや小型の奴を今日捕まえた。
正確に言うと、捕まえてもらった。
興奮しているので、青が引いている。
大きな口を開けて攻撃してくる。
口の中は青黒くてグロテスク。歯は見えないが、タイ人が言うには鋭い歯があるらしく、噛まれたら出血間違いなしとのことだが、実際に噛まれ人に会ったことがない。
体長25センチ、大物になると40センチの巨体なのに、壁だろうが天井だろうが、凸凹の樹だろうが、ツルツルのガラスだろうが、何にでもくっつく魔法の手。
細かいヒダに、極小の毛のような突起が無数にあって、それでくっつくらしい。この構造を真似て、接着剤なしのテープが開発されている。
カブトムシを売るクイッティオ屋のガキンチョに300バーツで売ろうとしたら怖がって逃げたので、トッケー酒にするしかなくなった。
タイ焼酎に漬けて薬酒にする。ハブ酒と同様、滅茶高い。
効き目の程は知らないが、ただの焼酎より栄養は高いだろう。
言うことを聞かなくなった息子に効いてくれたら御の字。