新トイレ建設:鉄骨に挑戦
2x4木材ならば、DIYの経験があって、大概のものは作れる。
しかし、タイに2X4はない。あるのは、ユーカリの間伐丸太か、2x4っぽいけど、必ず反っているくそ重くて硬い南洋材のみ。昔はタイにも豊富な木材があったけれど、今は全部切ってしまって、残るは役に立たない灌木か、木が切れない自然保護区の原生林のみ。だから、木材はユーカリの丸太材以外は基本輸入品。価格も日本より高い。
丸太材や、釘もコーススレッドも入らない硬く反った木材では、設計して寸法を測って作るのは無理で、すべて現地合わせになる。
だから、僕には無理。
しかし、視点を変えると、ちゃんとした規格の、真っ直ぐで、木材よりもある意味安い材料があった。
鉄骨である。
これまで、鉄骨は切ったり溶接したりボルト締めのための穴開けは素人向きじゃなく、難しそうなので、選択肢から外れていた。
ただ、真っ直ぐで規格化されているのは大きな魅力だ。シロアリに食われて朽ちることもない。
そこで、溶接はせずに、ボルト締めだけで建物が出来ないか考えてみたところ、なんか出来そうな気がして来た。
僕には鉄材を使ったDIYの経験はなく、鉄をどうやって切ったら良いのか、穴は容易に開けられるのか、よく分からなかったが、練習のつもりでやってみることにした。
選んだ題材はトイレ。
トイレは既にあるが、遠過ぎて着く前に漏れちゃうので、もっと近い場所に作ることにした。
もし、トイレ作りを経て、鉄骨での建築が僕にも出来ると分かったら、次に新しい店やパゴダを検討してみても良いと思った。
頭の中で設計して、L字鋼と四角鋼材を買ってきて、数日前から作業に入っている。
始めは切り方も分からず、ディスクグラインダーで切っていたから、危なくて作業も超遅かったが、鉄切断用のディスクがあるのを知って、少し作業が捗るようになった。それでも、5センチ角の各パイプを切るのに30分位掛かった。腰が疲れた。
しかも、キックバックが頻繁に起こり、その度に鉄切断用ディスクが破損して、危なくて仕方がなく、顔にも鉄粉がピシピシ当たって、作業が辛くなった。
切るのが嫌になったので、鋼材を買い足すために行った店で、切断サービスを利用してみた。そしたら、大きな切断機で、僅か10秒足らずで切ってしまった。纏めて切れるので寸法も揃う。しかも、切断当たり僅か10バーツ。自分で切ると切断ディスクも直ぐに駄目にしてしまう為、切断当たり10バーツ以上掛かる。
なあんだ、自分で切らなても良いんだ。
穴開け然り。始めはオイルも刺さずに高速でドリルを回していたが、それでは鉄は上手く削れない。多めの機械油を刺しつつ、低速で回すと速く穴を開けることが分かった。
と言うように、何事もやってみることが肝心。そして、しっくり来ない点は、YouTubeを見て学び、難易度の高いことはプロに頼む。こうして、だんだんとイメージが出来上がってゆく。
作業3日目の様子はこんな感じ。
幾つかの壁ユニットを作ったので、後はこれを組み立てれば良いのだが、上手く行く自信がない。
やって気付いたのは、角材は見た目も良く丈夫だが、中ほどをボルトで留めることが出来ない。貫通孔を開けて段違いにするのは出来るが強度が出ないのと美しくないのがいけない。角材は溶接が基本と思った。ボルト止めがしやすいのは、やはりH型鋼のようだ。
ここ迄の材料費は、約4000バーツ也。
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