FC2ブログ

格差社会

僕が青年の頃、日本は世界のどの共産主義国家も成し遂げられなかった程共産的だった。格差がなく、努力すればそれなりに報われる一億総中流社会があった。

何処の共産主義国よりも資金還流が上手く働いていたのだろう。

また、個人よりも全体を重んじる社会だった。全体主義と言っても、国家や社会のためではなく、「会社」のためである。すなわち、資本主義の仮面を被った「会社主義」社会だったと言うのが僕の持論。

何しろ、会社の都合を家庭や個人よりも優先するのは当たり前。家庭を犠牲にしてまで仕事つまり会社に尽くすのが美徳であったし、そうすればそれなりの見返りもあった。

以前勤めていた会社で、プライベートな都合で会社の仕事を断った事があるが、上司から、

「公私混同するな!」と言われ、驚愕した覚えがある。

株式会社の仕事なんてすべてプライベートであって、そこで働くのも自分のプライベートな都合であって、会社の仕事を「公」だなんて微塵も思っていなかったので驚いた訳だ。

そんな風に、会社主義社会は少しおかしなところがあったが、今よりずっと平等だった。特に一生懸命勉強していい大学に入り、いい会社に入れば、人生半分成功したようなものだった。今は全く違うが。

今は日本に限らず、世界中で格差が広がっていて、危機的な状況になってきている。

アメリカも中国もロシアも、そしてタイも、一部の資産家が国の総資産の大部分を保有している。

日本や中国、アメリカの格差についてはよく知られているが、中産国から先進国入りを目指しているタイは、資本還流が一向に働かず、格差は後進国時代から全く解消されていない。

タイの所得はこの20年間で格段に増えた。相対的に円の価値が悲しい程落ちたのは、タイ好きの人には身に沁みていることだろう。

しかし、所得分配を統計的に処理し、所得の偏在性を示すジニ係数(0に近いほど平等、1に近いほど不平)を見ると、タイは90年代以降0.53ほどと、非常に高い不平等さのままだ。

日本や欧米先進国で格差が広がっていると言っても、タイの数字と比べたら格段に平等だ。

タイでは、トップ20%の高所得者の収入は、ボトム20%の低所得者収入の平均12.8倍(2008年)にものぼるということだ。

この「トップ5分の1/ボトム5分の1」の貧富差比率は、東南アジア諸国でも9~11倍、欧米では4~8倍といわれるから、タイの貧富の差が如何に大きいかが分かる。

人口の6割の人間が、国民総所得の4分の1しか得ていなくて、トップ2割が、半分以上の55%を手にしている。

所得は増えても、この構造が20年以上変わっていない。

さほど大きくもない中小企業の社長が、大邸宅に住んで、ベンツに普通に乗っている。従業員が100人いない缶詰め工場の社長が、億単位の邸宅を3つ持っていて、ベンツはおろか、ポルシェやフェラーリ7台持ってた。搾取し放題だから出来る。

利用価値があって値上がりしそうな土地は、バンコク在住の資産家に買い占められている。

もちろん政治のせいであるが、そもそも人々が格差を当然のことのように受入れているかのように思える事がある。

上流の人は、力仕事や単純作業は自らやるものではなく、小銭で下流階級の人にやらせるのが当然である。上流の人が畑仕事なんかしたら、おかしのだ。

家事掃除は下層階級のメイドの仕事。

車を洗うのも下層階級の人の仕事。

階級によって接する態度や言葉遣いを変えるのは当たり前で、下層階級にワイなどしない。

銀行に両替に行っても、僕は丁寧な接客を受けるが、住込み労働者を使いに行ってもらうと、口汚い態度で扱われ両替さえもままならない。20バーツ札100枚と、10バーツコイン100枚が欲しかったのだが、労働者は20バーツ札20枚と1バーツコイン1000枚としか貰えなかったので、後で僕が両替に行き直さなければならなかった。1バーツコイン1000枚貰ってどうする? 住込み労働者は気分を害し、もう銀行には行きたくないと言っていた。日本で、そのような差別的な接客を受けることはないだろう。アメリカでは僕も経験したけど。

平等な国の人は、服装や身に着けるもの、乗る車に気を使う必要はないが、格差が大きく差別が露骨な国では、それらがとても重要になってくる。社長が薄汚いTシャツやポロシャツでは、尊敬されない。暑くても、何時もびしっと背広を着て、運転手付きの黒の車に乗らないといけない。

店の経営者は接客などせず、お金と在庫と従業員の働きぶりを見ていなければならない。そうしないと、経営者と見なされずに舐められる。

下層階級の人は、事実上良い教育を受ける機会はなく、日雇い労働くらいしか仕事はない。日雇い労働だから、当然その日暮らしになる。夕方、ヒグラシはカネカネカネカネと鳴くしかない。

こういう国で、上流階級として生きていたら、誰もこの社会構造を変えようとは思わないだろう。下層階級には、何時までも下層階級でいてもらわないと困るから。

誰が何と言おうが、手段を選ばず、マネーの上から下への循環は阻止しないといけない。

この状態では、この国が中産国から脱することは到底出来ないだろうと思う。

 

関連記事

コメント

No title

確かに訪タイすると格差を感じますね。ただ、気候風土のせいか、働かなくても何とか生きていけるというのも事実のようですな。そこがタイの魅力の一つとも言えます。時間がゆっくり流れているように思えるのもそういった背景があるんでしょう。うちのパラサイトシングルの愚息もタイの下層階級みたいなもんです。

階級社会

タイはあいかわらずの階級社会のようですね。
非公開コメント

訪問カウンター

Online

現在の閲覧者数:

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

プロフィール

ハムケン

Author:ハムケン
サラリーマンはもう飽きた。気がつけば人生の残りも僅か。ここはひとつ、窮屈な日本を抜け出し、活力あるのにどこかゆる~いタイを舞台に、自分らしい第二の人生に旅立つことを決めてしまった50代親父。

バンコク
カレンダー
08 | 2018/09 | 10
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
サイト内検索
為替情報
バンコクの天気
最新記事
カテゴリ
ブログランキング




タイ・ブログランキング
月別アーカイブ
最新コメント
楽天市場
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

記事案内