レット・イット・ビー
今にも雨が降りそうな空になり、雷の閃光が近付いて来たので、早めに店を畳んで食事に出かけた。
カオヤイ農場から2キロ程離れたパリオ辺りで雨が降り出し、5キロ程行ったところで、季節外れの雷雨となった。
猛烈な風が吹き、街路樹が何本も倒れ道路を塞いだ。
雨の量も凄く、ワイパーをフル回転させても前の車のテールランプを追いかけるのが精一杯だった。
雨がいちごに当たれば、いちごは腐ってしまう。
雨が花に当たれば、受粉出来ずに萎んでしまう。
それより、この豪雨がいちご園に降れば、間違いなく大洪水になってしまうだろう。
しかし、10km程離れたレストランに到着する頃には、雨は上がり、道路は乾いていて雨の形跡は全くなかった。
いちご園で寝泊まりする夫婦に電話で聞いてみると、いちご園では雨が一瞬パラパラと降っただけだと言う。
今日は運が良かった。
この雨がカオヤイの山にも降っていれば、ラムタコーンの水は枯れずに済むだろう。
ただ、かなり局地的な雷雨だったので、山にも降ったかどうかは疑わしい。
でも、きっと降っただろう。そう考えることにした。
いちごが畑で腐ってゆくのを見ることほど、百姓にとって辛いことはない。
今日も50キロは捨てただろう。
こんなときは、美味しい物を食べ、美味しいビールを飲んで寛いで、愛する人と一緒に眠るのが良い。
On one banana
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