止まらない体重減少と泥んこ遊び
少し前に体重がノンタブリ時代から7kg減ったばかりなのに、僕の体重減少は止まらず、昨日で8.5kgの減少となった。
以前は太り過ぎだったので、痩せたといってもBMIは標準値になって、長期的に見れば、より健全な状態になったと言えるが、ちょっと減り方が急過ぎるように思う。
何十年も前の話だが、3ヶ月で5kg痩せた時、ある医師はうつ病かもしれないから気を付けて下さい、と僕に言った。
後になって分かったことだが、その時は食欲がなく、睡眠も不十分で、うつ病のなりかけだった。
今は、気が滅入ることも多く、何をやってもぱっとせず、自信も喪失し、幸福感も失せて来た。しかし、食欲は普通にあるし、咳で眠れないとしても、何か不安に囚われて眠れないのとは違う。性欲もちゃんとある。
単に、労働で使うエネルギーが食べた量を上回っただけだと思う。
だけど、正直言って、今いちご園で僕がやってることは面白くない。
重いのも、泥んこなのも、汚いのも、大嫌い。
特に、泥。これが嫌だ。
泥は雪と同じ。
タイヤや靴の裏に厚さ5センチもくっついてくる。すると、泥と泥は摩擦抵抗がないので、平坦な道ですら移動できなくなる。オートバイもダッチロールになって危なくて仕方がない。
何かを触れば、自動的に手が泥だらけになる。拭き取る綺麗な布は何処にもない。
携帯も泥だらけ。長靴の中はいつも泥だらけ。
洗濯機で服を洗っても、泥が多過ぎて、洗い終わっても泥の色が取れない。
これが、僕の気を滅入らす。
ガキンチョの頃、友人から「勇気があったら泥のあそこに行ってみろ」と言われて、泥に入った途端、足のももの部分まで埋まってしまった。脱出しようと苦戦した結果、両足とも太ももまで泥に埋まり、身動きが取れなくなってしまったことがある。友達は笑ってその場を立ち去り、このまま底なし沼に嵌って死ぬんじゃないかと思った。
結局、身体を横にし、泥の中を泳ぐようにして脱出出来たが、全身泥だらけの姿で家に帰るのが嫌で、物陰から家のベランダを見て泣いていた。友人からいじめられたのを母親に知られたくなかった。
ところが、母親は洗濯物を干している時に、偶然にも物陰で泣いている僕を見つけて迎えに来てくれた。恥ずかしかったが、母親の三段腹に顔を埋めて、僕は大泣きしたのを覚えている。母親の白い前掛けが泥だらけになったのは言うまでもない。ちょうど、それくらいの身長だったときのことだ。
それがトラウマになっていたのかも知れない。
もう、泥んこ遊びはしたくない。
泥んこ遊びをやめたら、体重は増えるかなあ。