ハムケン公立病院に連れていかれる
昨夜毒グモに刺されたところがますます腫れてきて、毒がしっかり効いているらしかった。
マシュマロちゃんは心配になってインターネットで調べたら、クモに咬まれた人の手が壊死して溶けて骨が露出した写真を見つけて余計心配になった。
「絶対、病院に行って、注射射ってもらった方がいい。」
と譲らない。
「ここら辺の病院なんて行ったって、どうせ医者は何も何もわからないから何も出来ない。行く意味ないから行く必要ない。僕は大丈夫だから心配ない。」
「医者が見れば分かるでしょ!」
「いや、何も分からないよ。」
「もしかしたら分かるかもしれないでしょ。私、心配だから病院に連れて行くわ。お願いだから一緒に来て。公立病院だけど。」
期待はしていなかったが、せっかく心配してくれるので、突き放す訳にも行かず、行くだけ行ってみた。
体重を聞かれ、体温と血圧と脈拍を測った。
この検査をしましょうと言われて、紙切れのカルテに書かれたのは、血算(全血球数カウント)と血液凝固時間。
採血して一時間以上待たされて、やっと医師の診察。
血算の結果を見て、
「白血球数も正常だし好酸球もノーマル。特に感染や炎症は出てないですね。一応クスリ出しておきますから、明日腫れが酷くなったら来て下さい。」
ほらね。
IBMのワトソン君でもないし、血球数と血圧だけ診て診断なんか出来るわけがない。重篤な感染症があるかどうかは分かるだろうが、そんなことは当の本人が病院に来る前から分かっているだろうから意味なし。
クモの写真を見せても、専門外で興味も示さず。
「なんて言う薬出してくれるわけ?」一応聞いてみた。
「炎症を抑える薬と抗生物質です。」
それを聞いてマシュマロちゃんは更に聞いた。
「抗炎症剤は何?」
「イブプロフェンです。」
「それなら、もう飲んできました。この人、薬いっぱい持ってますから。」
クモには悪い細菌はいないし、オープンな傷口もないので、抗生物質も不要。処方自体に問題があるが、折角病院に来たのだから、余り逆らわず処方通り貰ってきた。
370バーツ也。
時間とお金の無駄遣い。
それで一応マシュマロちゃんは安心したようなので良しとした。
タイで病院に行くなら、日本の10倍のお金を払うのを覚悟して、バンコクの有名私立病院に行く以外は意味がないです。
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