タイの野菜・フルーツは農薬だらけ
タイの野菜・フルーツは農薬だらけだ。
理由は、
- 中国からの粗悪な輸入野菜・フルーツが多い
- 国内産の輸入野菜について残留農薬検査はほぼ手放し
- 国際的に使用禁止されている毒性の強い農薬も規制がなく広く使われている
- 農家は自分が食べない分については安全性について無関心
二年前に、市民団体「残留農薬の危険性を警告するネットワークが調査したところ、百貨店や生鮮市場で売られる野菜・果物の55.9%で残留農薬が検出された。このうち46.6%は安全基準を超える量を示したとのこと。
驚くべきは、農業・協同組合省の食品安全認証「Qマーク」を取得している野菜・フルーツの方が、残留農薬が高く、調査対象のち87.5%から農薬が検出され、62.5%が基準値を上回る量だった。
つまり、高級店で売っている如何にも綺麗そうな青果の6割強が安全基準を上回る農薬に汚染されているということになる。いったい、何のためのQマークなのか。
具体的には、ミカン=100%、グアバ=69.2%、リンゴ=58.3%、カイラン(中国ケール)菜=53.8%、バジル・イチゴ・中国ミカン=50.0%、サヤエンドウ=42.9%、パクチー(コリアンダー)=36.4%、スイカ・赤唐辛子=8.3%。
サイアムパラゴンのスーパー、グルメマーケットで販売されていたコリアンダーからは、欧州の基準値を16・8倍上回るクロルピリホスと3倍上回るメチダチオン、37・5倍上回るカルボフランが検出されたそうだ(2012年)。37・5倍上回るカルボフランというのは流石にやばい。
残留農薬で特に問題にされているのが、上記にも出てくる殺虫剤。人に対する毒性が強いものが多い。世界で使用禁止または使用禁止に向けた動きがある強力な殺虫剤が、タイでは規制がないことをいいことに、なんと年々使用量が増えている。タイ政府は規制に動き出したようだが、どの程度実効性のある規制が出来るのか未だわからない。
一方、ローカルな市場(タラート・ナット)等では、虫食いだらけの野菜が平気で売られているのを目にする。虫食いがひどく、日本ではとても商品にならないような代物だが、こちらの方がむしろ安心して食べられるのかもしれない。
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