シロアリに食われる家
僕達が住みだしたカオヤイの新居は、築15年だそうだ。僕の千葉の実家も築15年だが、まだ新品同様。ここの家は、既にボロ屋。
この家には、賃貸アパートを経営するオーナーのお母さんが1人で住んでいたが、もう歳なので少し坂を降りた麓のお店で、娘さん達と一緒に住むことになった。そのため、空き家になって僕達に貸してくれたというわけ。
ところが、家具を整理し掃除していると、至る所シロアリに食われていることが分かった。
シロアリ退治の業者が来て、四角い白い箱を柱などに取り付けていった。
引っ越しの時、その箱が気になって聞いてみると、
「これはシロアリ退治用の箱で、中には人体に無害なものが入っているから心配ないです。」
とのことだった。
今日、シロアリ退治業者が白い箱の中を開けてチェックしに来た。
中を一緒に見たら、ぎょっとした。
シロアリだらけ。
中に入れてあったのは、美味しいセルロースだそうだ。ただし、天然成分由来の毒が入っている。脂溶性の殺虫剤が入っていて、少しづつ木に染み込ませているのかと思っていたら、全然違っていた。
2週間後にまた来てチェックする。
この餌にシロアリが来なくなったら、シロアリは全部死んだということらしい。
この高温多湿な気候と国立公園の自然森に囲まれたこの地で、シロアリに食われない家を造るのは至難の技と思う。
家の床下を見たら、古いシロアリの蟻塚が床近くまで立ち上がっていた。
シロアリが退治出来なかったら、この家も後数年でスカスカになっちゃうことだろう。
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