日本人による本格いちご栽培
マシュマロいちご園の近くで、日本人が温室でイチゴ栽培をしているとう噂は昨年から聞いていて、何時か行ってみたいと思っていた。
Facebookの友人がその方のいちご園への訪問記を載せたのをきっかけに、イチゴ栽培5年目のその方と知り合うことが出来た。
その方の名前は J さん。Facebookで友達になって数回会話したのちに、先方からマシュマロいちご園に来てくれた。話を聞いてみると、僕がいつもよく通る道を少し奥に入ったところでイチゴ栽培をされていて、J さんも市場へ買い物をするときなど、いつもマシュマロいちご園の前を通っていたのだそうだ。
なので、Jさんは、そこがまだライチ(タイ語ではリンチー)畑だったときから、樹が切られ、耕され、イチゴが植えられ、お店が開店する一部始終を見ていたのだった。
Jさんがマシュマロいちご園に来られた時、マシュマロいちご園に蔓延する病気やダニなどをいろいろ指摘いただいた。
数日後、今度は僕がJさんのいちご園を訪問させてもらった。
Jさんのいちご園の周りの風景。のどかな丘陵地にある。
道から奥まっているので、案内してもらわなければ分からない場所
企業秘密もあるので、イチゴ栽培の様子は書けないが、数千万円以上する温度コントロール付きの大きな温室で、日本のイチゴ栽培に挑戦していた。お金持ちのタイ人が出資した。
温室内で厳重に管理していても、日本のイチゴは次々に病気に侵されて枯れてゆくのだそうだ。彼は病気を見つけると、早期に罹患株を廃棄して新しい株に置き換える。そうしないと、温室内のいちご全部が大打撃を受けることになりかねないからだ。まだ試行錯誤の途中で、収益があがるまでには至っていない。
Jさんは、病気のこと、水のこと、薬剤のこと、温度管理のことなど、詳しくきめ細かく研究されていて、マシュマロいちご園でタイのイチゴと同じやりかたで露天栽培している僕らとは大違いだ。僕らの方はマンパワーが足りないので、お客さんが来るシーズンになると、いちごが放置状態になる。水をやるのが精一杯で、薬剤散布や草取り、葉がき、ランナー切りなどの必要性は分かっていても実行する時間がない。
したがって、病気やダニがたくさんついてしまったわけだが、その割には株が元気だと感心していただいた。
J さんから、「せめてこれくらい勉強しろ」ということで上記の本を紹介してもらった。いちごの病気は症状がどれも似ていて、きちんと診断するのは難しい。僕もインターネットの画像と比較しながら、いちごの病気の同定に難儀していたのだが、この本は画像も多く、分かりやすく整理されていると思ったので、早速アマゾン国際発送で購入した。
僕の場合は、予算の関係で立派な温室など到底無理な話なので、まずはタイでも比較的簡単に育つ日本のいちご株を見つけたく、彼の場合は、日本のやり方をベースにして、どうしたらタイで美味しい日本のいちごが栽培できるかを探っている。スタンスは違うものの、いろいろ試行錯誤していくしかないので、Jさんとは今後も情報交換して、お互い美味しいいちごが出来るよう協力し合いたいところだ。