95%水の土地:青い鳥

ビールも飲んで、おしっこも済ませたので、二人は散歩に出ることにした。

陽射しはあるが、陽も傾いて散歩するにはいい時間だ。

SL000558 small

ホームステイを出ると、周りは水だらけ。

 

SL000567 small

この池は水深が浅く、少し透明度もある。池といっても海水のようだ。もずくが茂っている。

 

SL000569 small

小魚もたくさんいた。

 

SL000570 small

体長50センチくらいのダツかサヨリの仲間も優雅に泳いでいた。

 

SL000563 small

近くに真っ赤なお寺があったので行ってみた。

 

SL000571 small

中国風のお寺。

ここから海に向かってゆくと、もっと有名な中国のお寺があるという。

そこに向かって、細いあぜ道を歩いた。

 

SL000579 small

所々、民家やホームステイがある。

静かそうに見えるが、タイの民謡を馬鹿みたいに大音響で流していて、煩くて仕方がなかった。

サービスのつもりで音楽を流しているのだろうが、はっきり言って場違いで迷惑だった。

 

SL000577 small

海岸に近づくと、マングローブ林が見えてきた。

 

SL000586 small

読んでも知らない地名ばかりで、観光客には役に立たない看板。

 

SL000585 small

ガキンチョがいたので、彼女は道を聞いた。

「海にあるお寺はどうやって行くの?」

「この道を右に行って、それから左に行けばあるよ。」

タイ人に道を聞けば、誰もが親切に教えてくれる。

「そう、ありがとね。バイバイ。」

でも、へそ曲がりの二人は真っ直ぐ海の方に向かった。

SL000588 small

道は水分の多いヘドロを掘りあげて補強するので、そが乾くと恐ろしいほどのひび割れ道になる。深いヒビで崩れやすい。

でも、若い彼女はホイホイと歩く。

後ろから初老の親父がよたよた着いて征く。

 

SL000590 small

海に出た。

が、行き止まりだったし、景色も別にどうってことないので、引き返してガキンチョが教えてくれた道を進むことにした。

 

SL000596 small

マングローブ林の中に、高さ2mくらいの舗装道路が走っていた。

 

SL000594 small

ヒルギの根が地面から真上にたくさん突き出している。

 

SL000604

ムツゴロウがたくさんいた。大きいのは体長30センチもある。

「おう、ムツゴロウだ。あれは食べると美味いんだ。」

ムツゴロウ自体は食べたことがないくせに、知ったかぶりでそう言うと、

「あんな魚、タイ人は誰も食べないわよ。ほんとに美味しいの?」

「ああ、干潟に住むハゼは、どれも白身で臭みがなくて、天ぷらにしたら最高だぜ!」と言いたかったが、タイ語では上手く言えなかった。

この魚は、タイ語で足のある魚という名前らしいが、発音は忘れてしまった。

後で彼女が地元のおばちゃんに聞いてくれたところ、地元ではやっぱり食べるらしい。

おばちゃんは「全然臭くなくて美味しいよ!」と自慢気に話していた。

「そうだろ、僕が言ったとおりだろ?」と僕も鼻の下を長くして、連れの彼女に言うと、

「ドクターはどうして美味しいって知ってたの?」

知っていたのではなくて、きっと美味しいに違いないと思っただけだ。

むしろ疑問なのは、どうして彼女は食べたことがなかったんだろう?

 

SL000600 small

お寺に向かう途中、魚を捕るこんな仕掛けがあった。



SL000607 small

さっき会ったガキンチョが、自転車でスイスイと横を通りすぎて行ったが、僕達はトボトボと歩いてなかなか進まない。

ちょっと疲れてきた。


SL000616 small

また海に出た。

誰もいない。


SL000608 small

こういう風景は、僕が生まれた愛知県の刈谷市の浜辺に似ていて、僕にとっては心象風景そのものだ。

 

SL000632 small

絵になるねえ。こういう長閑さがタイにはたくさん残っている。

 

IMG 5824 2

この場所はここ。

海に突き出たところにお寺がある。

 

IMG 5822 2

お寺の入口。

ここで食べ物を売っているおばちゃんの息子が、さっき会ったガキンチョだった。

 

SL000643 small

 

堤防に腰掛けて、しばらく海を見ていた。

「ああ、気持ちいがいいなあ。でも、この先どうなっちゃうのかなあ。事業に失敗してお金がなくなったら、こんなことはもう一生出来ないかもなあ。」

「ドクター。。。大丈夫? 何考えているの?」そう言って僕の写真ばかり写している。

連れの彼女は、ほんの少し僕に惚れたみたい(?)

SL000651 small

SL000654 small

しばらく海を見ていたら、おしっこがしたくなった。

「トイレないよな。どうしよう?」

「仏様の前でしちゃダメよ。バチが当たるわ。」

しかし、眼下は濁った海。

「海に向かってするなら、仏様にかけるわけじゃないし、問題ないんじゃない? 誰かみたいに部屋の中でするよりずっといいだろう。」

「そうね。そこでしちゃいなさい。」

ということで、大きな仏様の前の海で用を足した。

それを彼女はずっと見ていた。

SL000661 small

中国風のお寺のお堂に、千手千眼観音があった。

 

SL000662 small

インド風なのとぜんぜん違う。如何にも中国風の観音様。

手はたくさんあるけど、目は2つしかないのに、どうして千眼?

ああ、頭の上に首がたくさんあるな。

 

SL000664 small

久々にゆっくりした休日も終わりが近づいてきた。

 

SL000672 small

街に戻るための波止場に、道幅いっぱいの小さなトゥクトゥクで戻った。

 

SL000669 small

定期便はないので、呼び出しチャーター水上タクシーだ。

 

SL000678 small

Blue Bird

舟を待っている間、マングローブ林で何度も見た青い鳥が近くに来て留まった。

写真では腹が白いが、飛ぶと背中も翼も一面真っ青。その青さは、まさに快晴の青。飛んでいるところの写真が撮れなかったのが残念。

青い鳥なんてこの世には居ないと思っていたが、この鳥を青い鳥と言わずして、他にどんな鳥を青い鳥と言うのか分からないくらい、とにかく青い。

 

昔、タイガースが好きだった。

青い鳥
作詞:森本太郎 作曲:森本太郎

青い鳥を 見つけたよ
美しい島で
幸福はこぶ 小さな鳥を

だけど君は あの空へ
飛んで行くんだろう
ぼくがこんなに 愛していても

小さな幸福を ぼくの手に 乗せたのに
青い鳥 青い鳥 行かないで

 

日本では青い鳥は見つけられなかったが、タイではきっと見つけられると今でも信じている。

そのためにタイに来たのだ。

 

彼女の街に戻っても彼女は帰らず、2つバスの乗り継いで、遥々チャトチャックまで僕を送ってくれた。

「このバスを使えば近いのよ。138番だからね。覚えといてね。」


95%水の土地:行き方編

パークナム市場を川側に出ると、直ぐに桟橋があった。

川向うに住む彼女が切符を買うと、一人3バーツだった。外国人の僕の分も3バーツで彼女が払った。多分、川向うに住む人には政府の補助があるのだろう。

SL000487 small

70人位乗れる大きな渡し船。

 

SL000495 small

人の往来は多く、船は直ぐに満席になって出港した。

 

SL000492 small

この辺りのチャオプラヤー川は川幅がとても広い。川だが海水が混じる汽水域となる。

 

SL000499 small

カモメが船を追いかける。海辺でよく見る風景。

 

SL000503 small

向こう側の岸に着く頃、変わった鳥を見つけた。でも写真が悪くて何だが分からない。

 

SL000507 small

上陸すると、また小さな市場だった。

その市場を歩いて端まで行くと、ソンテウ乗り場がある。

彼女と15バーツのアイスコーヒー(インスタントコーヒー使ってた)を飲みながら30分くらい待つと、ソンテウは出発した。

「あそこが私のうちよ!」と指さしたところは、割りと小綺麗な住宅街だった。

「ここが私が通った中学」

「低い土地みたいだけど、洪水はあるのか?」

「ないわよ。あるとしても9月だけ。この辺りは、もう海でしょう?アユタヤの方は川が溢れるけど、ここは海だから滅多に洪水はないよ。」

「なるほどねえ」と思ったが、見渡すと道路の向こうは水。海抜ゼロメートルのデルタを掘り上げて、水から50センチほど高い土地を作って道を作り、その両側に家を建てただけの土地。家の向こうは全部水。全体の95%は水だ。

なので、もともと洪水みたいなものだ。

この水は海と繋がっているので、水が溢れることは滅多になのだろう。津波は怖いが。。。

「ドクター、あの家が私の元彼の家。」

突然、彼女はそう言って、立派な家を指さした。その辺りじゃ一際立派な家でお金持ちであることが分かる。

彼女は、僕のことを何時もドクターと呼ぶ。(クンターじゃなくてよかった。)

それから、携帯の中から元彼の写真を出して僕に見せた。元彼は彼女の初体験の男で27歳。4年前に別れた。

「ハンサムだねえ。どうして別れたんだ?」と聞くと、

「別の女と結婚しちゃったから。」

吹き出しそうになった。

「付き合っているうちに別の女と結婚しちゃったの。だから別れた。」

そいいえば、カウントダウンの時、元彼は仕事のために愛の無い政略結婚をしたと言っていたのを思い出した。本当はどっちに愛がなかったのか疑問だが、彼女がそう思っているのなら、それでいい。

30分以上ソンテウに揺られただろうか、下りる場所に着いた。

下りると小さな川があって、小さな桟橋があった。

「ここで、小さい船に乗り換えるの。ここからは車じゃ行けないわ。」

なんだか、面白くなってきた。こういう場所に来たかったのだ。

SL000515 small

6人乗れば精一杯の小舟。しかし、図体に似合わず大きなエンジンを積んでいるので、走りはまるでモーターボートみたいだった。

 

SL000513 small

川岸をみると、アンパワーで見慣れた植物が茂っていた。

「あれは、ニッパヤシだな。」

ひと目で分かった。

ニッパヤシは八重山地方では特別天然記念物だが、ここではマングローブみたいに生い茂っている。

桟橋近くの路端で、その特徴的な実を売っていたので、これがニッパヤシだと確認できた。

アンパワー水上市場で、この実の見て、なんだろうと思った。この実のジュースを飲み損ねて、後で後悔した。

そしたら、このブログの読者が、これはニッパヤシの実だと教えてくれたのだった。

 

SL000511 small

ヤシと言っても、見慣れたヤシの実とは随分違う。確か一属一種だったような。

この実のどこがジュースになるのかと思って、作業の様子を観察してみた。

刺とけの実を一つづつ剥がず。

それをナタで2つに割る。

SL000510 small

IMG 5833

すると、中はこんな感じ。中心部に半透明のゼリー状の胚乳が入っている。ここはヤシの実らしいところ。

 

IMG 5829

それをスプーンまたは親指の爪で取り出すと、こんな感じになる。

まだ成熟していない、柔らかいゼリー状の実が一番美味しい。

帰りにお土産に500グラム買って帰った。50B。

帰ってきて直ぐに冷蔵庫にしまったのだが、その後すっかり忘れてしまって、今も手付かずで冷蔵庫の中。

 

SL000518 small

さて、小舟に乗って、彼女が

「◯◯さんちのホームステイ」と言うと、エンジン全開で走りだした。

めちゃめちゃ早い。時速50km以上あるのでは。

当然、飛沫が顔にかかるが、そんなことはお構いなし。顔にかかった飛沫を舐めてみると、ちょっと塩辛かった。

SL000521 small

この舟の旅が面白くて爽快だった。早いし、飛沫はかかるし、カーブは怖いし、周りは大自然。

思わず声を出して笑い出してしまった。

SL000524 small

舟の旅は20分程度。

「サムット・ジーンさんの家の波止場」が僕達の降りた波止場。

サムットとはノートのこと。ジーンとは中国人のこと。バーンとは家のこと。

 

SL000525 small乗ってきた舟。

カメラを構えるとガッツポーズの船長。

どう見ても、廃車になった車のエンジンだ。舵はなく、スクリューの向きをエンジンごと変えるだけ。

しかし、これが一番操縦性がいい。

 

SL000527 small

上陸です。と言っても、陸はどこ?って感じ。

 

 

IMG 5813

地図で確認すると、こんな位置だった。

思わずニンマリ。

IMG 5814 2

拡大してみると、こんな感じ。

周りは水ばかりで、道路や家はほとんど見えない。

 

 

SL000529 small

300メートルほど歩くと、彼女の幼なじみの男友達がやっているホームステイに付いた。

タイでホームステイといえば、部屋だけ貸す安い民宿のようなところ。

 

SL000534 small

記念撮影。

この細い道が所々に走っているだけの土地。陸地というより、水の中に道があるだけという感じ。

 

SL000537 small

友だちのホームステイについた。

思ったより小綺麗にしている。

 

SL000539 small

まずはお母さんに挨拶。

「ドクターは日本人よ。タイに来て2年。今タイに住んでる。」と彼女に紹介してもらった。

「ああ、あんた日本人かい。日本人はいい。あんた、ミツビシって知っているか?昔、国がこの辺りを埋め立てて何か造ろうとした時に、ミツビシの日本人が10万バーツも寄付してくれたんだ。この自然を壊しちゃいけない。ここを守ってくれと。だから日本人はいい。」

ということだ。

この話は、大晦日のカウントダウンのときに彼女から聞いていた。そのまんまだった。

でかいテーブルと壁中に、いろんな写真がいっぱい飾られていた。100年前と思われる古い写真もたくさんあった。

 

僕達が利用したホームステイはここ。

SL000573 small

当然、水の上に建っている。家の下には交通機関であるボートが。

SL000552 small

裏から見ると、こんな感じ。プライバシーは抜群。エアコンはないが涼しい。トイレもない。

 

SL000540 small

ええっと、海辺の家と書いてある。

 

SL000546 small

こんな感じの家が数件。これが彼女の幼なじみのホームステイだった。

驚いたことに、彼女もここに来たのは生まれて始めてとのこと。数週間前に僕のために予約してくれたのに、僕がドタキャンしたので、今回の予約は当日の昼ごろ。僕がベーリング駅で彼女に電話した時に、「友だち連れて行くからご飯作っといて」と頼んだのだそうだ。

 

SL000549 small

遠くに別のホームステイが見える。

ボートの音と鳥の声しか聞こえない。

SL000551 small

水は区分けされた池によって、色も透明度も塩分濃度もまちまちのようだった。

彼女とその幼なじみのオーナーの話では、ここで、エビと魚と貝を同時に養殖しているらしい。

 

IMG 5808

用意してもらった昼飯。どれも美味しかった。

ビールも飲んでもう最高。

LEOビール3本と、大きめのマングローブガニ2匹を含む料理と、休憩代で500B。

「息子の友だちだし、日本人だから、お金は要らないよ」とお母さんに言われたが、ビール、カニなしで通常500Bだと彼女が言うので、500Bだけ払った。

 

IMG 5857erace

彼女とオーナーと僕。この写真をマシュマロちゃんに送って、僕は友だち数名と来ていることに偽装した。

オーナーはそのために、この写真の瞬間だけしかここに座っていない。

それにしてもこの二人、よく似ている。眼鏡まで同じ。

 

SL000543 small

このカニの湯で具合が良かった。カニ味噌が最高に美味かった。市場で価格を見てきたから分かるが、結構いい値段になるはずだ。

ただ、エビもカニも貝も、何も買ってないそうだ。全部ここで捕れたもの。

 

SL000544 small

硬い殻のカニは、こうして彼女が殻を割って、身を取り出してくれた。

こういうサービスは世界広しといえどもタイ女だけだろうと思う。

タニヤの女だって、頼まなくてもそうしてくれる。なんでだろう?

 

SL000545 small

この綺麗なエビもなかなかの味。甘く茹でてから伸ばして乾燥したもので、常温で数ヶ月保存できる。

ビールの摘みになるために生まれてきたような食べ物。

 

SL000555 small

酔っ払っていい気分になってきた。

 

IMG 5806 2

ビールを追加すると、オーナーの娘が届けてくれた。

カメラを向けると、とても恥ずかしそうだ。タイ人の子供は本当に可愛い。何もかもが子供らしいのだ。

この娘のお母さんは、今はオーナーと不仲で別居中。結婚して、この娘を作っただけで、あとはどこかに行ってしまった。

 

SL000575 smallerace

腹一杯になって、眠たくなってきた。

「この辺りの散策に行こう!」と誘っても、

「ちょっと寝てからね。暑いし。寝て、夕方になったら行きましょう。」

このホームステイには2つ寝室があった。寝室といっても、ビニールシートのベッドがあるだけ。

そこに二人で入って、彼女は待っていたかのように服を脱いだ。上着より先に、パンツを脱いだのが面白かった。

「あなたとやると、何時も私逝けるの。知ってた?」と言うが、それが嘘であることくらいは分かる。

しばらくして彼女はおしっこがしたくなった。でも、トイレは遠い。服を着るのも面倒。

僕はプラスチックのコップを見つけて、

「ここにしたら?後で窓から捨てればいい。」そう言って、コップをあそこに当てて、OKと合図。

それに従ったのはいいけれど、的が外れて全部コップの外に。

部屋に中に黄色の水の流れが出来た。

IMG 5816

二人で足で掻いて床下に捨てて、そのあと飲むための真水をかけて流して、扇風機でそれを乾かしておしまい。

結局、一睡もせずに、散歩に出かけただのだった。

 

 

この続きはまた。

 

 

 

 

訪問カウンター

Online

現在の閲覧者数:

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

プロフィール

ハムケン

Author:ハムケン
サラリーマンはもう飽きた。気がつけば人生の残りも僅か。ここはひとつ、窮屈な日本を抜け出し、活力あるのにどこかゆる~いタイを舞台に、自分らしい第二の人生に旅立つことを決めてしまった50代親父。

バンコク
カレンダー
01 | 2015/02 | 03
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
サイト内検索
為替情報
バンコクの天気
最新記事
カテゴリ
ブログランキング




タイ・ブログランキング
月別アーカイブ
最新コメント
楽天市場
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

記事案内