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消えた3万バーツ:その2

昨日授業が終わって部屋に戻ると、娘のようなトムが来て洗濯をしてくれていた。

汗だくになってアパートに帰った時に、メーバーンが「トムが来ているよ」と教えてくれたので、驚きはしなかった。

僕の部屋に勝手に入れるのは、管理人とメーバーンの他は、トムだけである。

この部屋に入るためには、4つの関門を通らなければならない。

1.番犬ティー;知らない人には結構吠える。

2.管理人の目;いつも玄関付近の土間で涼んでいる。

3.指紋認証のドア:指紋を登録した人しか開けられない。

4.部屋の鍵;2つあるが普段は一つしか使ってない。

トムはこの4つとも突破できる。このコンドミニアムを下見に来た時も、契約に来た時も、トムに付き添ってもらったので、管理人は僕とトムが一緒に住むものと思ったらしく、指紋を登録してしまった。鍵は合鍵を渡してある。

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トムはチェンライのおばさんが亡くなって、1週間ほど実家に戻っていたのだが、前日にバンコクに戻ってきたらしい。その葬式代は僕が建て替えた。AIAの保険で18日後に10万バーツが戻ってくるので、それから僕に返すことになっている。

「ねえ、私今月で仕事辞めるわね。」

「おい待て、保証金の3万バーツはどうなるんだ!?」

「それはもう言わないで。」

「お前3万バーツと言えば10万円近いんだぞ。誰のお金だと思っているんだ!」

と心の中で叫んだが、タイ語に詰まったのと、呆れて力が抜けたので口がもごもご動いただけで言葉には出なかった。前に書いたように、トムの会社は就職時に保証金として3万バーツ収める必要があり、3ヶ月以上働いた場合には退職時に全額帰ってくるというシステムだった。一度会社をやめたが、その後また同じ会社で働くことになって、3万バーツの権利は復活したが、それから3ヶ月経ったのかどうかはっきりしない。トムの会社の人使いは荒く、10人居た従業員が同時期に言い合わせて5人辞めてしまったため、残った人の仕事が更にきつくなり、トムは3時から夜の12時まで働かなければならなくなった。時には2時まで終わらないこともあるし、土曜も平日と同じだけ仕事があるのに、2,000バーツしか給料は増えなかった。

「仕事辞めてどうするんだ?」

「私、ここにあなたと住むね。掃除洗濯や料理、それから大学に毎日車で送り迎えしてあげる。夜は自分の部屋で寝るから、ギック呼べるよ。」

「はあ!? ちょっと待て!!」

そいうことを勝手に決めるなと言いたいが、僕はどうもトムには弱い。まるで本当の娘から甘えられているようで、腹が立っても何故か可笑しくて笑えてくる。

「あなたが日本から持って来たものを売ってお金を稼ぐから、足りない分はあなた出してね。それから、時間ができるから私英語の学校に行く。いいでしょう?」

僕の生活資金はカツカツでもう余裕はなく、トムの希望には添えそうにないが、英語学校くらいは行かせてあげようと思っている。

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サラリーマンはもう飽きた。気がつけば人生の残りも僅か。ここはひとつ、窮屈な日本を抜け出し、活力あるのにどこかゆる~いタイを舞台に、自分らしい第二の人生に旅立つことを決めてしまった50代親父。

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